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MAVICのチューブレスはすばらしい -163走目

SBTMメンバーのKさん、自転車をご購入されてから1年経過ということで新ホイールをお求めいただきました。

選んでいただいたのはこの夏に登場したばかりのMAVICのチューブレスホイール、

Ksyrium Elite UST

MAVIC初のチューブレスホイールです。

チューブレスホイールはとにかくタイヤの交換がしんどいです。

チューブがいらない構造の為、タイヤとホイールの密閉度が非常に高くそれがゆえにタイヤをホイールにはめ込むこと、且つタイヤビードを上げエア漏れなく取り付けることが大変です。いや、大変でした。

キーポイント1つ目は「精度の高さ」です。

MAVIC以外のチューブレスはホイールのはめ込み径よりタイヤのビード径を若干小さくすることではめにくくても走行中にタイヤが外れてしまわないような安全性をとっています。

通常、700cホイールはETRTO規格の621.95±0.50mmに沿って製造されます。

タイヤには製造規格はありませんが、基本的にETRTOに準じた精度で製造されます。

タイヤ・ホイール・システムという両者があって最高のパフォーマンスを生むという考えのもとにあるMAVICは、ホイールやタイヤの製造に関するETRTO規格に対し製造誤差を±0.35mm以下に抑え、チューブレスタイヤも619.6±0.20mm、ビード強度113daN/mmという他社チューブレス(619.2±0.40mm、111daN/mmなど)よりも少し径が大きめに、ビードは変形を起こしにくく丈夫に製造されています。

そして、リムのサイドウォールを5.2mmという他社ホイールよりも高い数値に設定し先述の丈夫なビードと合わさることで機密性を保ちます。コレはホイールの製造精度が高いがゆえにできることです。ETRTO規格に対して誤差が大きく、その上でリムサイドウォールを5.2mmまで延ばしてしまうと、誤差が大きく出たときに取り付けの勝手が異なり場合によっては安全に支障を来たしてしまいます。

以上により機密性を保ちつつもタイヤをホイールにはめやすくなっています。

キーポイント2つ目は「センターグルーヴ」です。

MAVICのチューブレスホイール、リムの内側センターラインには深さ2.8mmの半円状の溝があります。これは他社チューブレスホイールにも見られる構造ですが、MAVICの違うところはその溝のふちに0.25mmのHump(こぶ)が設けられていることです。

この溝ははタイヤの着脱のときに作業を容易化するためと空気を充填しビードを上げるときに上げやすくする為の構造です。それでも外でのチューブレス・パンク修理は大変なもの。

そこでMAVICはこのわずかなコブを設けることでビードを上げる際にも空気漏れを起こしにくく、上げやすく安全性を確保しています。

実際取付を行った際もコンプレッサーを使うことなくビードを上げることができました。フロアーポンプを使ったものの、感覚的にはハンドポンプでも全く問題なしです。

MAVICのチューブレスホイールはシーラントを入れての使用が前提ですのでタイヤ取り付け後はバルブからシーラントを入れて馴染ませセッティング完了です。シーラントが入っているので万が一何かが刺さってしまっても小さな穴ならシーラントが埋めてくれます。

それでもどうしてもダメなときはチューブを入れればとりあえず走れます。

 

近年、カーボンクリンチャーホイールの台等が目立ちますが、これからはチューブレスの時代が来ちゃうかもしれません。

だって、本当にびっくりするくらい取り付けがラクなんですもの。

性能としてもクリンチャーよりも低い転がり抵抗、良い乗り味などデメリットと言えることがありません。デメリットは取り付けにくさだったのでコレを改善したらもうパーフェクトとしか言いようがない・・・!

ホイールを変えることで重さが軽くなる・・・だけじゃありません。

乗り心地が良くなりパンクにも強くなりそれでいて万が一のときも対処がし易い。

僕も来年あたりロングライド用に1ペアほしいなぁ。