クマさんのバイク専科

Nさんの膝の痛み対策を考えてみました!

朝4時とか5時からつくばを走っているというNさんの話しでは、数日間続けて走り込むと膝関節が痛くなることがあるそうです。ところでつくばの朝4時の風景って真っ暗でしょ、しかも、この季節だったら確実にマイナスだから、霜がバイクウエアに付いてガサガサでしょ。トレーニング大好きとか楽しいというレベルの話じゃないような気がするけど、これだけ走り込んでいるライダーは少ないんじゃないかな。だからどう間違ってもペダリングに使う筋力は発達していて、地脚はあるはず。だから、上り坂で集団から切れる話しには驚きました。

 

LSDレベルのトレーニングをしていないのなら、毛細血管の発達していない、人間エンジンの性能が開発し切れていないことも考えられますが、運動強度のレベルも知識があるし、ライダーのパワーを測定できるシステムも導入していました。いったい、どうして上り坂の終盤で失速して先頭集団から千切れてしまうのだろう。これはケイデンスとギヤ比の重さに問題があるなと直感しました。重いギヤ比を踏んでペダリングしてスピードをキープしているので、上り坂の負荷で乳酸が発生すると脚が動きにくくなるのです。スピードの上げ下げによる揺さぶりにも対応が苦手そうです。

 

Nさんはバイックのトレーニングに集中していると思います。ランニングやウオーォングもやっているでしょうか。自転車にトレーニングが集中してしまうと、路面からの衝撃が少ないので、長く走っていても衝撃によるストレスが少ないので関節周りの強化が難しいのです。そうかと、いきなり衝撃が大きいランニングを取り入れるのではなく、体重を脚で支えるウオーキングを1時間でも行うと、関節周りの筋肉や関節や靭帯は、体重のかかる負荷に慣れて強化されて痛みが発生しにくくなります。

 

Nさんの走りをフィッティングするという目でみていなかったので、フォームもペダリングも、クリートの位置も、そういう視点で見て印象に残っていませんでした。次回会うときは、そういう観点でバイクと平地や上りのフォームを見てみたいと思います。膝に痛みが発生するのも気になります。単なるオーバーユースによる炎症なのか。もしかしたら自然な脚の向きにクリートの向きがあっていない可能性も考えられます。クリートの調整も前後位置、内外、取り付け角度の調整があります。ハンドルの幅や形状が走りにマッチしているか、ステムの長さやライズや上下位置の調整、ブラケットの位置などを見直してみたいと思います。

 

ペダリングもじっくり見て、サドルの高さや前後位置や取り付け角度を調整して最適化したいと思います。クリートの位置の見直しもトルクがかかった状態のペダリングを見て、足の自然な動きや向きに合わせてmm単位で微調整したいと思います。膝関節の痛みの発生を解消できる可能性があります。トレーニングが大好きなNさんだからこそ、ペダリングで膝関節には繰り返しのストレスが発生します。関節そのものの痛みという場合もありますが、膝関節を支える靭帯や小さな筋肉群が炎症を起こしている可能性もあります。走った後、どのくらいの体の手入れをしているのでしょう。

 

NさんもOさんも、長い時間走っているので膝関節や脚の筋肉や腰にストレスが集中します。面倒でも体の手入れをしてください。股関節をゆっくり旋回させるストレッチ。足首やスネやふくらはぎや太もものストレッチ。背筋のストレッチポールによるほぐし。膝裏や周辺のアイシング。太ももの外側の長脛靭帯のアイシングなどをぜひやってください。アイシング用のスポーツ氷嚢に氷をいっぱい入れて、熱を伝えるために200mlの水をいれた氷嚢を2つ用意して、専用の2本のバンドで冷やす位置に固定して圧着させます。20分から30分間冷やして外すだけで、炎症や痛みや張りが収まります。

 

スポーツ氷嚢はマクダビットかザムストのスポーツ氷嚢とバンドが優れています。つくばの周辺ではイイアスのゼビオや、荒川沖のスーパーゼビオで手に入ります。アイシングを効果的にするには患部にアイスパックを押し付ける圧着がポイントですから、専用のバンドを使ってください。膝関節や筋肉など、アイスパックで20分から30分間冷やした部分を、体温と同じになるように急速に戻すために血流が集中して、筋肉細胞や繊維を修復する材料や運動エネルギーになるグリコーゲンなどが運ばれて疲労感を回復すると同時に、疲労物質を血流が運び出してくれます。関節や靭帯や筋肉の回復効果としては痛みがおさまり、張りがほぐれるのをすぐに体感できます。ハードに走っているライダーは、面倒でもぜひ取り組んでください。ではでは。