クマさんのバイク専科

いつでもトマトを食べられるのはどうなんだろう!

スーパーの荷物を詰める台で、孫を連れたおじいちゃんに出会った。買い物の清算が終わったカゴの中身を点検しながら、プラスチック製のバッグに詰めている。おじいちゃんが孫に怒り始めた。納豆のパッケージを持って、商品説明の小さな文字を読んでいます。国産の豆じゃないとダメなんだよ、お母さんに叱られるぞ!、この豆はアメリカ製だってよ、これじゃダメなんだよ。お母さんに、これは買って行ってもゴミ箱へ捨てられるぞ、と叱っています。国産というブランドが体にいいと信頼されていて、国産の大豆じゃなきゃいけないらしい。

 

孫はお手伝いのつもりで、納豆を見つけてカゴへ入れただけなのに、なんで?、叱られているのかわからない様子です。アメリカ産の輸出用の大豆は、巨大な農場から出荷されて巨大な農産物輸出企業の港の施設に集められた時点で、遺伝子組み替えの大豆が混ざっている可能性があります。そういう豆を使った納豆は、その家庭ではとてもいけないことのようです。中国の富裕層も体のことを考えて、農薬使用のルールを守ろうとしない中国産の危険に気がつき始めていて、日本のお米、肉、野菜、乳製品や医薬品などを信頼していて、特別なマーケットで日本産を手に入れて食べているそうです。

 

農薬をバリバリ噴霧して、虫食い一つないキャベツやキューリ、トマトなどを触りもしないし、強力な野菜専用洗浄洗剤で洗えば農薬が落ちて問題ないというTVコマーシャルも信じていないらしい。日本などへ出荷されている防腐剤漬けの、ワラビやふきやヒメタケノコなどの山菜も絶対口にしないと言っていました。日本の農作物や魚介類、肉や卵の衛生管理体制は世界と比較しても、生食するだけに異常に厳しいようで、卵を生で食べられる国って少ないようです。細菌のチェック管理など厳格にやっていたり、農産物の残留農薬や放射性物質のチェック、無農薬や減農薬の規定や審査や認定など、日本は特別厳しいそうです。

 

日本では、スーパーの野菜売り場にはトマトが10種類近く置かれていて、どの季節に行っても必ずトマトはあります。一体トマトはどの季節が旬の野菜なんだろう。温室育ちとか、南の島から、北は北海道まで、出荷先が移っていくことは考えられるので、長い期間食べられるけど、いつ頃から、いつでも見かける野菜になったのだろう。だけど、本当に露地物のトマトの旬というのはいつなんだろう。夏野菜のラタティーユの中にトマトがあった気がするから、夏野菜なんでしょうね。そういえば、高校時代、ラグビーの夏合宿の時にトマトを箱で買って、アジシオをふりかけて食べて、熱中症対策していた記憶がありますから、やっぱり夏野菜なんだろうな〜。

 

トマトは背の低い木になっていた気もするし、水栽培されているのを見たこともあるけど、けっこう大きな木に拳の大きさのトマトがいっぱいなっているのもありました。不揃いな巨大なトマトもありますし。ミニトマトもいろいろ見かけます。トマトの品種は数限りなくありそうです。ケチャップやソースの材料になるトマトを直営農場で生産している長野のカゴメの農場では、中くらいの真っ赤な丸いトマトがたわわに実っているのを見学させてもらいました。それがスーパーにも出荷されていたので、手に入れて食べてみると、真っ赤に熟してトマトの味が口に広がりますが、皮が硬く口に残りました。煮込んで食べるのに向いているのでしょう。

 

トマトで印象に残っているのは、中学生の頃、夏休みに秋田へ遊びに行って、炎天下の畑で木からもぎ取った、真っ赤に熟した子供の拳くらいのトマトを、紐の付いたざるに入れて、井戸に下ろして30分くらい冷やして、小さなお皿に塩をこんもり盛って、ざるにいっぱいのトマトから適度に冷えた1つを選んで握りしめて、塩を付けてかぶりつきます。「電気冷蔵庫」でキンキンに冷やしたトマトと違って、トマトが本来持ち合わせている塩味や酸味や独特の旨みや、青臭ささが、サクッと皮を破ると口中に広がります。当時のトマトの品種は、それらの要素を品種改良して食べやすくしたものではなかったのでしょう。これぞトマトという強烈な印象が残っています。

 

スーパーの野菜売り場で、これが、それに近そうだと選んでみたり、生産者の顔がわかるという、地元の野菜の販売センターで露地物の完熟トマトを選んでいますが、今作られている野菜は、規格外の形のものがハネられているし、それぞれの野菜独特の味や酸味が薄まったものが多い気がします。長野の黒姫高原には、地元野菜の販売店が、戸隠高原へ行く道に面して営業しています。地元の農家が自家消費するはずの、不揃いのトマトがざるに盛られています。規格品のように綺麗じゃないけど、日影で育ったやつとか、太陽の光を浴びっぱなしのもあって、1個1個のトマトの味が違っていています。

 

茨城のトウモロコシは丸々と太って旬になっています。時々お土産に買って帰るのですが、醤油を付けながら焼いても、塩を落としたお鍋で茹でても、甘くて美味しいですね。黒姫高原は標高が700mあるので、これからが旬で、焼きトウモロコシ屋さんがそこここで開店します。8月の黒姫合宿ではいつものところで食べられるな〜。トウモロコシの次に出てくるのが、美味しい果物です。規格外れの巨大なシャインマスカットや、信濃パープル。もも、そしてプルーン、ブルーベリー、8月を越えると、秋映、信濃スイート、ふじなどのりんごが次々に登場します。木で熟した本当に美味しいのを食べられます。楽しみだな〜!。ではでは。