クマさんのバイク専科

7月の黒姫合宿は3日とも走れました!

7月の3連休の開催で、梅雨真っ只中、山が集中する新潟県と長野県の県境は天気が心配されました。ドライコンディションで走れるのか本当に心配だった黒姫合宿でしたが、3日とも、いろいろ工夫してコースを選んで、けっこう距離も走れて無事に終了しました。やっぱり黒姫高原周辺のコースは、関東平野では味わえないスケール感がここにはあります。アップダウンのある車の少ない素晴らしいコースですね。普通に10kmとか40kmの上り坂とか、15kmとか40kmのスーパーダウンヒルとかありますからね。

 

前線が南部の低い位置に停滞していて、関東も甲信越も梅雨は真っ只中でしたから、長野県と新潟県の県境の天気は冷夏で20度前後で本当に心配でしたが、夜に雨がザーザー降って、朝にはあがるか、黒姫高原だけがしとしと霧雨が降っていて、周りの雲を見ると明るいという状況でした。これは黒姫高原によくあるパターンで、走り出してちょっと下ると路面が濡れていても、黒姫高原をちょっと離れると路面が乾いていたり、暗いグレーの雨雲が西から押し寄せてきて、雨が降ってきても大雨にはならなかったし、空の明るさを見てはこれから走るコースを確認して、雨をタイミング良く避けて走れました。

 

長野県の端っこの黒姫高原を合宿のベースにしたのは、長野県の北の端で、長野県と新潟県の県境だからです。トンネルを越えて数km走ると新潟県で、斑尾、飯綱、戸隠、妙高、黒姫山など、山に囲まれていて、ほんのちょっとの距離の違いで天気は複雑に変わります。もともとスキー場だらけですから、雨や雪が降りやすい地形です。まさに山の天候は変わりやすいのです。でも、この周辺で走っていて、長野側や新潟側で、1日雨だったことは少ないので、スマホやパソコンで雨雲の動きをチェックして、ほとんどの黒姫合宿では走る場所さえ選べば走れていました。今回の合宿も、まだザーザー雨が降っている朝、天気予報の時間ごとの雨雲の動きをチェックして、ライドをスタートする9時から、黒姫高原へ戻る4時から5時ごろまでの状況を予想して、走るコースを決めました。

 

合宿の2日目、ライドは最長の約100kmの光が原コースの予定でしたが、雨雲の移動先が飯山市方面や、光が原方面でしたからコースを大幅に変更しました。光が原コースは、1回だけ、光が払えの10kmの上り坂で、ザーザー雨の降る中をレインウエアを着てライドしましたけど、長いダウンヒルが新井の道の駅までありますから、朝から雨模様が予想される今回は、豪快なダウンヒルでスリップしては危険と判断して、雨の降っていない新潟側の上越市へ向かって、赤倉温泉スキー場経由で、国道18号線に出て40km下ることにしました。

 

20km下った新井の道の駅で、上越市市内にある、目的のバイクショップの開店時間に合わせて時間調整して、上越市のバイク・ループ内の喫茶店のペダルレストに、インショップしているカレー屋さん、「七つ森」のカレーを食べに行きました。11時30分に開店で、予約のお客さんや、他のお客さんが集まってきて大人気でした。ランチには、何種類かのカレーから選べて、ターメリックご飯かピタパンが選べ、お惣菜が何種類もワンプレートに添えられています。僕にはボリュームがありすぎて食べ切れませんでした。カレー屋さんはワンオペで対応していて忙しそうだったので、セットでチャイラテも頼むのを遠慮して、待っている人に席を譲ることにしました。

 

上越市からの帰り道は新井の道の駅を経由して、旧道を通って黒姫高原へ帰りました。パラパラと雨は降り出しましたが、行きは曇ったり晴れたりの40kmを高速で下って、気温は25度を越えて蒸し暑くなりました。帰りは車の少ない道を、40km上って帰るライドでした。帰りのライドでもポジションの微調整を行いました。初参加のコルナゴを駆るNさんのフィッティングは、昨日の午前中に行いましたが、初めてのフィッティングなので、サドルが20mm以上高いのが気になっていたのですが、初日の午後のライドへ向けて、サドルを10mm後ろへ移動して、高さを10mm下げてタングラムの坂を走ってもらいました。

 

サドルを10mm後ろへ移動して、10mm低くしてペダリングするとクランクを回しやすくなって、同じ力でペダリングしても10回転以上ケイデンスが上昇して、腰の位置の移動で、股関節周りの詰まり感が解消されて走れたようです。それでも、タングラムの8%の上り坂の走りを見ていると、下死点近くで踏み下ろした脚の膝関節が開き気味で、しかも、かかとが上がっていて、爪先立ちのような状況なので、やはり、まだサドルが高い感じでした。多分、20mm以上高いと感じたのは間違いなさそうです。

 

2日目のライドの時、長い緩い上り坂でのペダリング体験で、来た時より20mm低いサドルの位置での回しやすさ、疲れてきてかかとが下がってもスムーズなペダリングができることを実感してもらうために、休憩の時にサドルのポジションを大きく変更しました。脚を下死点で止めてもらい、脚を真っ直ぐに伸ばした時に足の裏が水平になるサドルの高さが、上限の高さで、足の裏が水平になるようにサドルの高さを設定しなおすと、ペダリングしたNさんから「低い〜!」という反応がありましたが、これでも上限のサドルの高さです。

 

Nさんの場合は、20mm以上高かったので、今回の最初のフィッティングでは10mm下げて、2日目のライドの時にさらに10mm下げて、やっと2日目のライドにして、上限と思われる、足の裏が水平の設定まで下げました。それでも20mmの差はショックだったでしょうね。でもね、より回しやすいサドルの設定は、かかとの位置が、足の裏が水平の線より10mmから20mm下がるサドルの高さなのです。今までのサドルの高さとの差が大きすぎるので、さらに最適な位置へ下げるのは、今後のフィッティングの課題としました。

 

サドルの高い方が、見た目はかっこいいと感じているし、周りのライダーもそう言っているらしいのですが、ペダリングが上死点と下死点で足が停滞してペダリングがギクシャクしています。踏み下ろした時に、足が伸びきって気持ちよく感じる面もありますが、1時間や2時間の高速ライドならストレスを感じないで走れますが、つま先立ちでペダリングするようなもので、50km、100kmと長く走ると、長脛靭帯や膝関節周り、スネやふくらはぎの筋肉へのストレスが発生します。

 

Nさんは心肺機能も高く、脚は回転重視のペダリングに慣れていて、心拍や呼吸数が上昇してわずかに苦しく感じるけど、乳酸の発生しにくい効率のいいペダリングをできるベースができています。無理なく走れる毎分90回転から120回転の範囲でペダイングしていれば、有酸素運動能力の高さを生かして、効率よくペダリングできているはずで、意識して回転を抑えて走る必要はないと思います。合宿へ持ってきたバイクシューズとバイクは、ポジションが大きく変化した分けですが、今までのポジションに慣れていた体からの違和感という信号が、新しいポジションで発生するかも知れませんが、3ヶ月はこのポジションで走って、体の使い方に慣れてからポジションを再評価して欲しいですね。

 

初めてのフィッティングでしたから、クリートの位置、サドルの高さなど、今までのポジションで気になるポイントは、今回の黒姫合宿のフィッティングとライドで修正しました。クリートの位置の調整で、インターフェイスの伝達効率も上がったし、膝から下の筋肉へのストレスも減らせて安定して強く踏めるようになったはずです。まだ気になるのは、走るのを見ていて、まだ高いと感じるサドルの高さを、どの時期に下げるかというタイミングと、ステムの長さや高さの調整です。Nさんの腕は長めですが、もう少しNさんの走りを見て、上半身のバランスを調整してみたいと思います。ではでは。