クマさんのバイク専科

ディープリムホイールのパンク修理のポイント!

誰でもディープリムホイールや、ちょっと背の高いエアロホイールを使う時代になっています。ディープリムホイールの場合はリムの高さが40mm、50mm、100mmオーバー、200mmというディスクホイールみたいなやつもあります。チューブラータイヤの家での交換の場合は、プライヤーかラジオペンチ、ミヤタのリムテープ、カッターナイフ、ハサミ、ドライヤー、タイヤレバー、瞬間接着剤、電工テープを用意します。ドライヤーでリムを温めてリムテープが剥がれやすいようにして、タイヤを輪切りに切ってリムから引きはがします。タイヤレバーで引きはがすこともできます。

 

タイヤを引きはがす時に、リムテープがタイヤ側に残るように慎重に作業すると、後でリムからリムテープをはがす手間を省けます。1年近く使ったチューブラータイヤは、リム側にリムテープが残る傾向があります。ドライヤーでリムに残ったリムテープを温めると比較的簡単に引きはがすことができます。予備タイヤのフレンチバルブのコアを緩めて取り外し、延長バルブをねじ込んで、その先端にコアをねじ込みます。こうすると2ケ所のねじ込み部分ができて、空気漏れの原因を作ることになります。35mmハイトのエアロリムでも延長バルブが必要になります。

 

延長バルブのねじ込む先端には、空気漏れを防ぐパッキンが設定されていますが、ねじ込みの締め付けが緩いと空気漏れの原因になることがあります。ネジ山の部分に瞬間接着剤を塗ってねじ込んで、空気漏れや緩み止めとしています。ラジオペンチかプライヤーで加えて締め込みます。家で作業するときは工具や瞬間接着剤で作業をできますが、走っているときにパンクしたら、サドルバッグなどに収納した工具と用品で対応します。僕はチェーン工具付きの携帯工具、小型のアーミーナイフ、リムテープ、カンパニョーロのタイヤレバーで作業します。延長バルブをその場で再利用する場合は、携帯工具のチェーン工具を使って、バルブコアを外したり、矢の部分で延長バルブを挟んで回して外します。

 

予備のチューブラータイヤに、延長バルブをセットして持っていくと作業時間を短縮できます。クリンチャータイヤの場合は、予備チューブのフレンチバルブのコアが外せないタイプですから、先端の小ネジを挟むシャフトが付いている延長バルブが用意されています。リムの高さに合わせて延長バルブの長さを合わせる必要があります。

チューブラーにしても、クリンチャーにしても、リムの内側の面からバルブが10mm以上出っ張る長さが、ポンプのアダプターに差し込んで空気を入れるために必要です。バルブはリムの穴と接触して、カチカチと異音を発生するので、バルブと穴とが接触する部分に電工テープを短く切って巻いてから差し込みます。

 

クリンチャータイヤのチューブの場合は、フレンチバルブがネジなしの場合はリムと接触する部分に電工テープを巻きます。ネジ付きバルブでナット付きの場合は、必ず軽くナットを締めて異音の発生を防ぎます。できれば、延長バルブのねじ込み部分は、空気漏れや緩むのを防ぐために、瞬間接着剤で止めることをお勧めしています。現場でも携帯工具のチェーン工具で着脱できますし、家ならプライヤーで着脱できます。走行中、パンクなのか空気漏れなのか分からない、空気漏れのリスクを避けるために効果的です。

 

今回の黒姫合宿ではチューブラータイヤが2本スローパンクしました。サポートカー付きのライドですから、1回目のボーラ50のパンクは予備ホイールのハイペロンで対応しました。新しいチューブラータイヤを張ろうとはがしましたが、いい機会だから、そのままにして宿へ帰ってから振れ取り調整することにしました。2本目のパンクと思われたのは、延長バルブのねじ込み部分からの空気漏れでした。ネジ込み部分の先端のパッキンが劣化していたので新品に交換しました。ネジ部分に少量の瞬間接着剤を塗って組み上げました。リムと接触部分に電工テープを巻いて、先端にはバルブコアをねじ込んで準備完了です。

 

リムにバルブ穴からリムテープをぐるりと張り付けて、フィルムが付いた状態で、バルブ口のところだけ5cmほどはがしておきます。ほんの少し空気を入れたチューブラータイヤをリムにはめ込んで、センターを出して、フィルムを引き抜きます。感圧タイプのノリなので、圧着させるために5気圧入れておけば、明日の朝にはしっかり接着されています。7気圧近く入れて放置しておくと、タイヤのよじれが出てセンターがずれることがあるので、すぐに使わない場合は5気圧くらいがいいです。その場から走り出す場合は7気圧などいつもの空気圧に上げて走れば、数分で実用強度に圧着されます。