クマさんのバイク専科

9月の黒姫合宿が面白すぎる!

4ヶ月ぶりのライドというタイムのサイロンを駆るマサローさんの走り、こんな厳しいフィールドを、4ヶ月ぶりのライドの再開のリハビリに選ぶとは、でも、博多の美味しいものだらけの生活で、ふっくらと太って、福岡からタイムを飛行機輪行してきたました。黒姫高原周辺のスケールの大きいアップダウンでの走りは、見ていてとっても勉強になりました。走り出しは久々の走りにギクシャクしていました。体がいきなりのハードな運動に驚いたり、昔の記憶を取り戻そうと気持ちの変化がフォームにはっきり現れていました。

 

走っていた時は踏めていたので圧力を分散できていたはずで、今回は踏めなくて、お尻も相当に痛くなったようです。でも、体力ベースは半端じゃありません、佐渡ロングライド210kmを完走してしまうほどの脚力を持っています。その、佐渡ロングライド210kmの完走が5月ですから、直後に福岡へ単身赴任して、ものすごく忙しくなって、バイクに乗れなくなって、それ以来のライドが9月の黒姫高原るんるん合宿でしたから、ちょっと厳しいですよね。サイロンはDi2のプログラム変速仕様で、ホイールは超オールラウンダーのボーラ35ウルトラの組み合わせです。

 

バイクは最適なギヤ比にワンタッチでストレスなく変速できる電動変速機だし、低速から高速域まで、踏み出しが軽いボーラ35だし、チューブラータイヤは250gの、しっとりな乗り味のヴェロフレックスのクリテリウムの23mmで、ほら、かかって来なさいと言わんばかりのハイスペックです。ギヤ比だって11〜34Tスプロケットに、50・34Tのコンパクトドライブクランクの組み合わせなので、1対1のギヤ比が可能で、どんな坂でもくるくる回して上れる仕様のコンフォートバイクです。長い上り坂を、足をつかない、歩かないで完走できるスペックを持っています。

 

忙しさの中でスケジュールを無理くり空けて、バイクの楽しさを思い出すための強い刺激を求めての参加だったようです。だけど、今回は3連休だし、参加者がここならではのスケールのアップダウンを求めてのコースを走りたがっているので、4ヶ月ぶりのライドでは、グループライドに付いて行くのはかなり大変なことが予想できます。でも、黒姫合宿のライドはサポートカーが一緒に走るので、きついところはルーフキャリヤにバイクを乗せて、楽しく走れる場所まで移動してしまえばいい、という考え方なので大丈夫。

 

ここの上りの刺激は、筋肉にも心肺機能的にも、4ヶ月休眠状態の体には厳しいでしょう。いやいや、このライドはかなりきついと思いますよ。とにかく、通勤ライドでも、毎日少しでも乗っているライダーや、年に関係なく計画的に運動している人は、半端じゃない地足を持っています。もちろんそういう人たちだって、年齢とともに体は衰えて行くのですが、そこまでに身につけたスキルとか、ペース配分とかは身に付いていますから、実際のパフォーマンスは、続けていればそう簡単には能力が低下しません。

 

それに、独学で取り組んでいたペダリングとか、ポジションの見直しを黒姫合宿で体験して、実際のフィールドでアドバイスされて、速く快適に走るヒントを掴んで、それを家に帰って、周辺のフィールドで試して積み上げて、神経回路のコマンドの信号を強化して、筋肉との連動があって、トレーニングしていた動作が自然に出るまで身に付いて、効率よく走れるようになったと、まだまだパフォーマンスが伸びているという報告を、合宿参加者から受けています。若い時のようなパワーアップではないけど、スキルアップして効率が良くなるヒントを見つけたことを話す表情が、嬉しそうだったな〜。

 

僕はクリート、サドルの位置、ステムやハンドルやブラケットの位置などを、そのライダーの動き、体格や体力や走り方に合わせて調整して、そのポジションで黒姫高原周辺を走ってもらい、さらなるポジションの最適化のために微調整します。そして、ペダリングや上半身の使い方、効率のいいペダリングを身に付けるメソッドなどをアドバイスしています。フィッティングによるポジションの最適化は、その場で効果アップを感じられる部分と、しばらくの間は違和感を感じたり、それまでと違う筋肉を使うなーとか、脳が覚えている筋肉の動きや可動範囲が違うので、2ヶ月とか3ヶ月は慣れるのに時間がかかることもあります。それでも、慣れてしまうと疲れが部分的に集中しなくなったりするので、フィッティングしたら3ヶ月はポジションを動かさないようにお話ししています。

 

フルタイムワーカーはトレーニングの時間も自由じゃないし、疲れを回復させる時間の確保も難しいのです。時には、メールや電話で、今週のトレーニングの内容を、状況に合わせて調整したりもしています。走り仲間と競り合って、高速走行で追い込むだけでは乳酸や活性酸素のダメージがあるので、それだけでは絶対に強くなれません。筋肉や関節の痛みの発生や、トレーニングのモチベーションのコントロールも重要ですね。同じトレーニングに取り組んでいても、このトレーニングが何に効いて、なんでそれをするのかを理解して、なるほどと納得してやるとより効果的です。

 

ルックを駆る0くんは、今、地道な心肺機能を開発するトレーニングに取り組んで来て、ペダリングのイメージや、力を発揮するタイミング、追い込みトレーニングのタイミングや回復トレーニングを体験して、そういうのが実ってきていると実感して、自分の可能性を信じて、楽しくて仕方ないと思います。マサローさんにしても、Oくんにしても、大王Kさん、まっさんも、サトイモさん、Iさん、タケちゃんにしても、9月の黒姫合宿に自分のスタンスで取り組んで、チャレンジしているし、無理をすることなく、自転車生活を楽しんでいることにマジに感動しました。みんな素晴らしい走り仲間たちです。ではでは。