クマさんのバイク専科

まるで24時間営業のコンビニみたい!

もう2020東京大会の、スポーツの常識的な営業時間ていうのは、無いに等しいらしい。気温や湿度や大腸菌の基準の管理だけでなく、常識的な競技実施時間を守ること、これこそアスリートファーストなはずだ。 IOCの決定事項という札幌への会場移転の発表で、パニックを起こした都や怒りを覚えた都知事でした。アスリートファーストを標榜するIOCのオリンピック貴族にも、実行委員会の会長にも、大会開催に大きな投資をする開催地の知事へ、ちょっと相談するとか説明するといういう心遣いや常識はないらしい。IOCは金曜日になって慌てて都庁を訪問して移転案が決定事項ということを伝えにいくのでしょう、お怒りの都知事を説得に行くそうだ。

 

7年前に東京へ決定して以来、気温の高さや湿度の高さに変わりはなく、アスリートが力を発揮しにくい気象条件であることは、最初からのテーマで、IOCの各組織からアドバイスを受けて、マラソンコースは300億円以上の大金を投じて対処してきたワケだ。都知事にすれば、ドーハの世界陸上後に開催されたIOC理事会の決定事項という札幌への移転話は、回線で参加した決定事項に逆らえないという会長により、政府や大臣や札幌市との根回しが済んでいて、最後に伝えられ、寝耳に水ということらしい。

 

マラソンと競歩の開催地の札幌への移転の下相談を受けた市長は、IOCの組織の実態を知らないものだから、開催のための300億円以上と言われる費用や、札幌ドームを改装する費用の負担を心配しつつも、前向きに検討します、歓迎しますという返事をしたらしい。ところが、冬季オリンピック誘致を検討していて、転がり込んできた東京・札幌オリンピックということで、いいアピールになるとウキウキしたのは一瞬で、IOCがプランした札幌ドームは、観客のスタンドはあってチケットは売れる。でも、サッカーや野球はやっていても、面積が狭くて陸上競技の400m周長のタータントラックは作れない。観客席を削ってトラックができてもマラソン選手の集団がスタートしていく、外部道路への通路も狭い。IOCは開催地契約書に書いてある開催地や実行委員会が用意している予備費を投入すればいいという。能天気の会長が発言したIOCに求めたらという状況じゃないみたい。相変わらずなトンチンカンぶりだ。

 

このドームの改修費用に10億から20億円近い資金が必要という。さらにマラソンコースの整備や警備にも資金が必要だ。その資金の出どこはどこなのか。札幌は国の資金やIOCの資金をあてにしていると、無責任発言を発信し始めている。当然、都知事はIOCの要請に答えて投下した、300億円の責任を移転の場合は都議会で追求されて責任を野党自民党から問われることになるはず。IOCが我儘だから私は知らないよ〜、聞いていないよ〜、では済まされない。東京の真夏はアスリートに快適な環境という、招致委員会のついた嘘は、ここにきてそこここで破綻をきたしている。

 

トライアスロンは2重のフェンスで大腸菌の流入を防げるし、オープンウオータースイムの海水温は低下できるから大丈夫という。北海道や他県への開催場所の移転は検討していないという、暑さ対策は大丈夫なのか、実行委員会の見解は信憑性があるのだろうか。具体案はどんなことで、現場での実証実験を行っていて大量の降雨の後でも、下水道水のお台場への流入や大腸菌の量を基準内にできているのか、長く泳ぐ選手をオーバーヒートさせない海水温の低下は検証されているのだろうか。

 

お台場で同時期に開催されたプレ大会で、トライアスロンは女子のレースで、気温と湿度の高さが原因で、10kmのランを5kmに短縮しました。パラのトライアスロンは海水の大腸菌の量が基準の3倍以上ということでスイムが中止されました。プレ大会はフェンスが1重だったからというのが、主催者側のエクスキューズでした。IOC会長が理事会の決定事項だという移転案の提示があっても、24時間営業のコンビニの営業時間のような、午前3時とか5時のスタートを、都はマラソンの開催を諦めきれずに提案するとか、午前3時のスタートは果たして異常事態ではないのだろうか。

 

ドーハの真っ暗な周りの景色に、ライトアップされたコースと大汗をかいた選手だけが浮かび上がった、異様な光景に違和感を感じた人は多いはず。もし午前3時スタートなら、雷門も皇居周辺もあったものじゃない。アスリートファーストという大義名分の暴走が始まっている。今月末のIOCとの会議で開催地移転の経緯が説明されて、実行委員会の元総理大臣の会長は、回線で参加した会議で開催地の変更の受け入れを表明しているみたいだけど、都知事は食い下がるのだろうと思います。

 

マラソンや日陰のコースを要望していた競歩の参加選手たちは、いずれにしろ環境やコースを改善して、どっちか早く決定してくださいというのが本音でしょうね。ちょっとヒートアップしている都知事は、月末のIOCとの会議で、決定権はこちらにあるという、開催地との契約書に基づいての発言で、この契約書には裁判で争わないという項目もある。IOCのオリンピック貴族の特権意識や上から目線の発言や、開催地移転は決定事項という話しにへそを曲げて、2020大会の中止とか、2競技の中止とか、閉会式に都知事が参加しないとか、あらぬ方向へ話が行かないといいですね。ではでは。