クマさんのバイク専科

ハワイのスポーツ用品店に連絡したら!

どうなったかと、ハワイの総合スポーツ用品ショップの元オーナー兼店長に電話した。アメリカの総合スポーツ用品ショップのスポーツオーソリティのホノルルで店長をやっていた人だ。残念ながら2年ほど前にスポーツオーソリティの本社は倒産してしまって煽りを食って閉店した。日本へも進出しているが、日本法人は別会社で運営している。同時に進出したトイザラスも外国法人は店じまいした。ハワイのホノルル市内のスポーツオーソリティは業績が良くて、閉店するとは思っていなかったようだが、チェーン店なだけに親会社が経営破綻による連邦破産法の適用を発表してから2ヶ月のセールがあって、その間に閉店後の後始末の話し合いがオーナーとあって、店長は新しいお店をスタッフと立ち上げることにしたという。

 

お店のフロアの規模は4分の1の規模になって、ショッピングモールの一角を借りての営業になったという。スポーツオーソリティの在庫のほとんどを格安で引き取ることになって、お店の場所や駐車場、そして開店日とセール品リストを送ってきたのだ。ホノルルセンチュリーライドの時にお世話になっていた店長なので、心配して何度か携帯に電話していました。スポーツオーソリティに初めて行った時に驚いたのがその広さでした。中学校の体育館を10個くらいの広さで、駐車場は1000台分と言っていました。

 

カヌー、テント、キャンプ用品、プール、自転車、釣り道具、ガンショップ、ボーガン、なんでもありな感じで商品が山盛りで展示されている。コールマンのコーナーがものすごく充実していて、ホワイトガソリンバーナーや、バーベキューセットの品揃えが目立った。もちろんアフターケアも充実していて、ランタンのホヤの交換も、メンテナンスも、コールマンのテクニカルライセンスを持ったスタッフがいて、すぐに直してくれる。店長は徴兵されてベトナム戦争の経験者でコールマンのGIモデルにはお世話になったのだそうだ。

 

バーベキューコンロも手に入れて、最前線のベースキャンプでバーベキューを楽しんでいたという。個人的にコールマンファンで、スポーツオーソリティ内に、コールマンコーナーを特設したのだそうだ。ここのオリジナルのソフトなアイスボックスがあって、布製なのに保冷性能や防水性がすごいので、毎年1つ買っていた。ショルダータイプで、クッション性も優れているので、ハワイ独特のスコールよけとして、カメラバッグがわりにも使っていたのだ。アメリカにはアウトドア用品で優れものが存在していて、なかなかの優れものが存在していたのだ。

 

ミルスペックの軍事用のコールマン、シェラデザイン、ザノースフェース、エディバウアーなど、今みたいなファッション系のタウンユースウエアではなく、バリバリのヘビーデューティものだったのだ。そういうものがまだ残っていた。日本のスポーツ用品大型店との決定的な違いは、ガンショップが大きなコーナーとして占めている点だった。フィッシングタックルのコーナーのすぐ横に、日本のコンビニ1店舗くらいのサイズの広さに、ガラスケースが置かれている。

 

中には、ずらりとガンメタ仕上げの3万円から15万円のハンドガンが並べられていて、壁には金属製の格子がはめられた弾丸の棚と、ライフルやポンピング式のライエットのショットガン、ステンレス製の高級ハンドガン、高精度のマッチターゲットのハンドガンや、ハンドメイドやガーバーサカイのナイフが展示されていた。旅行者でも免許証かパスポートを提示すると、スタッフが写真を確認して、これを見たいと銃を指さすと、ショーケースから取り出して見せてくれる、自動拳銃はスライドを開けて、装弾されていないことを確認した状態で渡される。鎖も何も付いていない。

 

リボルバーの場合は回転弾倉を開けて装弾されていないことを見せて手渡される。銃に慣れていないので、それでも銃口を人に向けないこと、引き金に指をかけないこと、銃を手に取り動かす前に早口で注意される。もし、試射して見たければ、専用のシューティングレンジへ案内される。ショップ内では絶対に弾丸を客に渡さない。装弾すれば暴発事故も起こるし。弾を込めて居直り強盗をされても困るからだ。慣れているはずの軍人でも、アサルトライフルやハンドガンの手入れ中の暴発での事故の方が、戦闘中に発砲して倒した敵より多いという統計があるくらい危ないのだ。

 

戦闘中の銃には引き金を引けば発砲できるように装弾されていて、いつでも発砲できるようにしているので、ベースキャンプに帰ってテントに入る前に、弾倉を抜き取って、スライドを引いて弾を取り出して、バケツに砂を詰めたものに銃口を入れて、念のために引き金を引いて、暴発事故を防いでいる。ガンショップで試射する前に使用する銃弾の説明がある。銃弾の見本が貼り付けられたボードが目の前に置かれて、まず銃弾にはメーカーがいくつかあって、薬莢の中に入っている火薬のパワーが色々あることが説明される。通常の弾丸が組み合わされている。

 

その他に、狩猟用の炸薬弾、水面で跳弾しにくい平頭弾、鉛に金属を被せた貫通力の高い特別な弾頭があるという。銃の口径やパウダーのパワーを色々説明してくれたが頭に入らなかった。コルトピースメーカー、レミントン、ブローニング、スミス&ウエッソン、ベレッタ、とか色々出てきた。各国で同じ設計図でライセンス生産されているので、アメリカ、ドイツ、ベルギー、イタリア、ロシア、スイス製が入荷しているという。護身用とかスポーツ名目で所有のライセンス申請が行われているという。民間のガードマンが銃を見える位置に携帯するライセンスとは全く別ものだ。州によって申請方法や条件が違っている。

 

ビザによっては日本の旅行者でも所持申請できる州もある。ハンドガンも怖いが、恐ろしいのはサブマシンガンやアサルトライフルで、殺傷能力が高くて危険なので、フルオートでは使えない構造になって市販されていが、ネットにフルオートへの改造方法が掲載されている。新しいスポーツショップはほとんどの銃器も引き受けたそうで、セールを行っていたが、このパンデミック騒ぎでちらほら売れ始めて、小型の自動拳銃から、狩猟用の大型拳銃まで、ほとんどが売れてしまったという。普段なら反動の小さい22口径が女性に売れて、男性は9mmと弾丸が小さく装弾数が15発と多いNATO仕様などのなどが人気だという。

 

パンデミックのアメリカで、もっとも売れたのは、ティッシュでもトイレットペーパーでも、マスクでもなく、ハンドガンと銃弾だという。ハワイでもサーフボードではなく、銃弾は2次大戦のGIが愛用していた45口径を復活させるのか、レミントンのコルトガバメント1911用がやたらに売れていたという。パンデミックで起こる可能性がある、暴動から自分や家族を守るのは自分でということらしい。全米ライフル協会の資料によると、アメリカ国民一人当り、2丁以上持っているらしい。自分も持っているが、相手も持っているのが抑止力ということなのか。握手は確かに右手には武器を持っていないよという証なのか。ではでは。