クマさんのバイク専科

いよいよ東京五輪黄色信号!

新型コロナ肺炎の世界的な蔓延、アフリカや中南米などのパンデミックの地球規模の終焉までの道筋がいよいよ見えなくなって来た。中国を始めアジア各国はまるで一段落したかのようだが、本当にそうなのだろうか。感染者数や死者数がランキングされるようになって久しいが、本家の中国をヨーロッパ各国がランキングを上回ったと思ったら、瞬く間にアメリカが上回り、ブラジルが2位にかけ上った。この状態で自粛やロックアウトを解除している国も増えているし、海外労働者を抱えている中東各国も怪しい雲行きだ。ブラジルの大統領みたいに何もしなくていいと言って、州知事の感染防止策を邪魔しているところもある。そして残るは南米やアフリカ大陸が残っている。医療体制もなければ、対応策も資金も持たないので、これからどうなるのだろう。

 

検査システムも持たないので、感染者の人数の把握もできないから、アフリカの各国は現状を把握することもできないだろう。死者が大勢出てから危機を把握することになるのだろうか。アジアとかヨーロッパはどんな支援をできるのだろう。アジアの各国は、パンデミックの第1波で死者を出したり、感染者を出したが、国境閉鎖を実施して経済活動を止めて、何とかやり過ごし、ちょっと一息ついて、第2波に対応する体制を整えている段階だ。ここまでに12月、1・2・3・4・5月で。6ヶ月を要している。アフリカはここから6ヶ月遅れでパンデミックの様相が明らかになるだろう。

 

アジア各国のような医療施設や検査体制が取れるとは思えない。ということはアジアの各国のように、6ヶ月で第1波を乗り越えられるという保証はない。人口13億の混沌の国のインドのパンデミックだって、いつ治るかは予測もつかない。あと13ヶ月後のパンデミックの予測はできにくいけど、世界に飛び散ってしまったこの生死に関わる因子を、決定的に抑えることができるのは、アメリカの製薬会社が作った薬なのか。それともいずれかの国がワクチンを開発して、世界中に配るかのいずれかだ。

 

製薬会社は補助金を受けて、臨床試験までの優遇措置を受けたとしても、有効性だけでなく有害性を検証する期間も必要で、まともなワクチンの開発なら2年かかるという。開発したワクチンの成功率は6%と言われている。それで2021年の7月に間に合うわけがない。2021年の前半にできるという話もあるが、それでも量産して世界に行き渡らせるのに間に合うはずがない。PCR検査は高い確率で感染者との区分けはできても、治療できる訳ではない。戦う武器も弾薬もないままオリンピック開催へ突入する気なのか。IOCもオリンピックの実行委員会も、東京都も国も、有識者という人たちをアドバイザーとして迎えていたら、普通に7月の開催に無理があることを提言されているはずだ。IOCはバッハ会長も、調整委員もすでに7月開催が不可能なら中止を公言している。

 

開催不可能な要因をパンデミックが終焉していないことだとすれば、世界各国の観客を入れて開催するのは大丈夫か、各種の検査は治療薬じゃない。ワクチンがない、できても行き渡らされることができるのか。どう逆算しても、世界が安全になるのが難しいことは、感染症の素人にでも分かる。国境を閉鎖しているのを解除したとして、世界から観客を受け入れて、国境の検疫で、感染していても無症状の人をどうより分けるのか。最新の検査でも多少の時間がかかり、大人数になれば何らかの防疫システムを作って結果が出るまで、ミックスさせないで待機させておく必要がある。検温と自己申請では無症状の人には検疫体制がザルだったことはすでに証明されている。オリンピックは何のためにやるのか、誰のためにやるのか。生死をかけてでも開催すべきことなのか。

 

オリンピックによる感染は起こる可能性はないのか。選手は大丈夫か、観客は大丈夫なのか。2兆円から3兆円投入した資金が、経済波及効果を生まなかった場合の責任の所在はどうなるのか。オリンピクを目指した選手たちには気の毒だが、7月開催は黄色信号が点滅しているとしか思えない。そもそも論としては、IOC がアスリートファーストでなかったことから、事件は始まっている。要は北米のNBCネットワークの希望に沿って、北半球の7月から8月にかけての灼熱の開催期間の限定が、全くアスリートファーストではないことは確かなことだ。

 

首相や都知事、招致活動に行った人たちと、IOCの委員は、2020年のマラソンの開催日に、東京国立競技場へ早朝に集合して、東京のマラソンコースを半分だけでいいから走ってみたらどうだろう。そこに東京が7月や8月開催で立候補すること自体がオリンピック招致ファーストだったことを理解できるはずだ。福島のメルトダウンした原子力発電所はアンダーコントロールと首相が宣言したが、除染しないで入る許可を出そうとしているが、放射線が強くて住むことはできないという。壊れた原子炉の撤去方法は見通しもつかないし、撤去する場所も決まっていないのがアンダーコントロールと復興の実情だ。

 

東京オリンピックの招致ファイルを見ると、東京の7月から8月は、快適にスポーツをできる季節だそうだ。湿度も気温もこの季節は室内にいても、エアコンを使ったり、水分やミネラルを補給しないと、熱中症の危険が伴うし、運動を避けなさいという指導が行われていなかったっけ。選手も観客も危険なはずだ。お台場の、飲み込んだらお腹を壊すような大腸菌が混入する可能性がある海の水で泳ぎ、お台場のコースをバイクで40km走り、灼熱の中を10km走るトライアスロンも、競歩だって日陰のないコースを歩かなければならない。この東京オリンピックのどこがアスリートファーストで、スポーツに対するリスペクトがあるとは思えない。

 

パンデミックは全くの想定外の出来事だったが、IOCのオリンピックはビジネスの要素が大きくなり過ぎたこと、IOCが一方的な権限を持つ契約、開催国が振り回されることも目の当たりにした。スポーツと平和の祭典と、アスリートの努力や、彼らを支えた人々の思いを、平和じゃないことが吹き飛ばしてしまった。オリンピックが1年間延期になって、選手は仕切り直したわけだが、中止になるとメンタルはどう立て直すのか、そして、具体的にはパリオリンピックへ向けて、再始動することはできるのか。年齢的にピークを超えてまう選手もいるだろうな。ロードの新城選手なんか、かなり難しいことになりそうだ。東京オリンピックはなんだったんだろう。本当に幻になってしまいそうだ。

 

憲法改正もダメそう、拉致問題も解決できず、定年を延期した検事が賭け麻雀で辞任、領海は侵犯されっ放し、安倍ノミクスは崩壊、安倍マスクはなかなか届かず、補助金もまだだし、文科省と厚生労働省の縦割り行政も放置して検査数が増えず、もり・かけ・桜に・タレント集めてお食事会に・九州団体旅行という数々のお騒がせ。支持率は低迷しても、それでも4選を狙うのか。補助金を出してマスク工場を作っても、それを支えるサプライチェーンが国内に存在しないので、素材が供給されない。

 

今日の首相の発表では、具体的な方法はこれからだけど、選手と観客全員に検査して、オリンピックは観客を入れてやりたいという。具体策がないのに方針を打ち出してしまうから混乱を招く。この首相と取り巻きのやり方はいつもこうだ。国を出る前にPCR検査を受けて入国して、イミグレーションでもう一度PCR検査を受けるというものらしい。海外からくる観客の中から感染者を選別できる検査のキャパシティはあるのか。国内の観客のPCR検査も全員実施が可能なのか。

 

一体誰の観戦チケットを有効にするんだ。せめて、受け入れる器の見通しくらいつけてから発言したらどうだろう。日本に感染の広がりの危険を呼び込んでしまう可能性があるのだから。特効薬もワクチンもできて、パンデミックがきっちり治ったら、いっそのこと、各施設が新しいうちに、オリンピック種目の各競技の世界選手権大会の開催地に立候補してみてはどうだろうか。各国ともお気の毒にと、開催国として承認してくれて、日本で世界選ラッシュになるかも知れない。世界一はそうして決めてしまえばいいね。最適な季節に開催できないオリンピックは今後も必要なのか?。考えてみる時期がきている。でわでわ。