クマさんのバイク専科

1万円ポンプを手に入れませんか!

車にしまいこんで、しばらく稼働していないが、心配になって点検してみると、ポンピングの動きがかなり重くなっていた。こりゃまずいなと思って分解してオーバーホールすることにした。なにせ、愛用のドイツブランドのSKSのレンコンプレッサーは何と10年目のちょっとロートルだから。こりゃパーツ交換もありだなと思った。もう一つはフランスのポートレートモリンというメーカーの、ブランドネームがゼファールのハスキーというモデル。こっちはなんと30年もので、シリンダー内のパッキンは2回交換、空気圧メーターは一回交換、ゴムホースも2回交換している。ものすごい耐久力で、多分、海外遠征で40カ国以上を旅しているポンプだ。

 

レンコンプレッサーとハスキーの長持ちフロアポンプの共通点は多い。まず、製造者はどちらもポートレートモリーンだ。シリンダーはスチール製で同じ径だ。パッキンも小物も同じで、ハンドルも木製だ。空気圧メーター、ゴムホースも互換性がある。スペアパーツが共通なので、手に入れやすい。僕の場合は、ホースヘッドをどちらもヒラメの縦カムに交換している。フレンチバルブに合わせると、縦カムのレバーを90度閉めると、手で持っていなくても9気圧くらいまで入れられる。パッキンが消耗してゆるくなったら、ホースヘッドのリングを締め込めば、また強く固定できるように調整できる。

 

さらに、ホースの根元の接続部と、ホースヘッドの差し込み部分はホースバンドで止めて空気漏れや抜けを防いでいる。両モデル共使う前に分解して、シリンダーもピストンも分解する。空気圧メーターの針の軸も、一旦、ブレーキパーツクリーナーを噴射して脱脂して、シリコーングリスかテフロングリスで、グリスアップしている。シリンダーの内側は、60度に温めて、テフロンコーティングして、パッキンとの摩擦を減らしている。女性ライダーでも、簡単に7気圧や8気圧にポンピングできる。チューンナップはちょっと手間がかかるが、ねじ込み部分にはネジロック剤で空気漏れや緩みを防止している。

 

この他にも信頼できるフロアポンプがある。イタリアのシリカはシリンダーが短いモデルと、長いモデルがある。革製のシリンダーパッキンやホースヘッドやホースなど、補修パーツも充実している。この3銘柄が耐久性の高さで気に入っている。僕にとっての1万円ポンプは今の所これだ。共通しているのはシリンダーがスチール製ということだ。海外遠征でフライトがあるので、当然荷物には重量制限があるので、軽量なアルミシリンダーやプラスチックシリンダーがいいかと思ったが、アルミシリンダーはパッキンとの摩擦で削れてきて、ポンピングが重くなる。プラスチック製は耐久性がないので、重くてもスチール製を採用しているのだ。

 

スポーツバイクつくばマツナガのフロアポンプコーナーには、オレンジ色のSKSのレンコンプレッサーが展示されている。ヒラメのホースヘッドも、補修用のスモールパーツも用意されている。炭酸ガスカートリッジ式のポンプや、携帯ポンプのコーナーもある。快適な自転車生活を過ごすためのインフラとして、フロアポンプとして長く使うのなら、ぜひレンコンプレッサーとヒラメのホースヘッドとの組み合わせをお勧めします。ずっしりと重いからこそ耐久性が優れているのです。

 

もう1つ重要なのが、同じフロアポンプを使い続けることだ。空気圧メーターの精度の規格は甘いのだ。10本以上の比較をしたが、最大で0、5気圧の差があった。かなりのばらつきがある。だから、空気圧を一定にするには、このフロアポンプでの7気圧が走りやすいと思ったら、そのポンプを使い続けた方がいいのだ。チューブレスタイヤやチューブレスレディタイヤのリムへの装着の時に、メーカーや輸入元は、フロアポンプで装着作業ができると言っているが、50本近いセッティングの経験だけど、確実に作業するには、コンプレッサーで空気を一気に入れるか、炭酸ガスカートリッジ式のポンプで、一気にガスを注入して、バリバリっと一気にビードをせり上げた方が確実だ。

 

フロアポンプが1回のポンピングで押し出すエアボリュームが少ないので、リムとチューブレスタイヤやチューブレスレディタイヤとの隙間があって、フロアポンプではタイヤのエッジから空気が漏れてしまい、滑りやすいように石鹸水を塗っても、リムの谷底にあるビードがせり上がって、リムのエッジにはまってくれないケースがあるのだ。折りたたんでチューブレスタイヤは販売されているので、折り目から空気が漏れることもあるので、新しいチューブレスタイヤや、ビードのはめ合せが緩めのチューブレスレディタイヤをリムにセットする時は、タイヤを丸く広げて1日以上置いて、折り畳んだ癖を解消しておこう。ではでは。