クマさんのバイク専科

土曜のマジカルと日曜のSRMで3分間トレーニング!

日曜日のSRMは霞ヶ浦の歩崎まで走って帰ってきました。行きはつくばから10kmの土浦のセブンイレブンから、歩崎までの15kmの信号のないコースで3分間トレーニングを体験してもらいました。3分間、少し苦しく感じる時速30〜32kmで頑張って走って、3分間、時速20kmくらいのレストでゆっくり回復走して、2本目の3分間走に取り組みます。3分間トレーニングを4本実施すると、ちょうど歩崎のレストハウスに到着しました。みんな集中して走れたみたいです。

 

3分間トレーニングは、最大心拍数の80〜85%の運動強度の、呼吸数も新悪数も上がって少しきつい運動強度で走り、有酸素運動に加えて無酸素運動が加わり、乳酸がじわじわ発生するのを体験しながらペダリングしながら3分間走ります。レペティショントレーニングの場合は、3分間頑張って、3分間ゆっくり走って回復させてから、2本目の3分間トレーニングに取り組むというものです。目標は5本くらいです。最初は平坦コースで乳酸がじわじわ発生する走りを体験して、ヒルクライムイベントの参加を目指すなら、4〜6%の傾斜の1kmから2kmの道を、最大心拍数の80〜85%の運動強度になるスピードで走ります。

 

ちょうど風土記の丘の上り坂がその条件にぴったりの坂です。ここでも3分間運動強度をコントロールして頑張って上り、バイクが前上がりの状態で、上り坂に対応したペダリングやフォームを身に付けることができます。スピードとスタミナがつくトレーニングとなります。緩い坂でトレーニングするのはペダリングのケイデンスが90回転以下の無酸素運動中心のペダリングにならないようにするためです。3分間トレーニングは、毎週2回くらい取り組むと、4週間くらいでスピードを出して継続できるようになったりする効果を体験できます。平坦な公道を走ってもいいし、ローラー台で負荷を変えて取り組んでも効果がありますから、仕事が忙しい人でも取り組むことができます。

 

しかも、5本が目標ですから、3分かける約30分でトレーニングのコアタイムは終わりますから、20分のウオーミングアップと20分のクーリングダウンを入れても1時間10分でトレーニングは完結しますから、速くなりたいとか、強くなりたい人は、トレーニング後のダメージも少ないので、回復のために休んだりして生活のリズムを崩さないので、フルタイムワーカーでも無理なく取り組めます。有酸素運動する赤い色の遅筋の細胞内のミトコンドリアという器官が、グリコーゲンを酸素で分解してATP(アデノシン三リン酸)という筋肉を収縮させるエネルギーを作り出します。「クエン酸サイクル」という有酸素で運動エネルギーを長時間供給できるシステムです。

 

有酸素運動の強度が上がると自然に呼吸数が増えて酸素を体内に取り入れる量を増やし、心拍数も上昇して筋肉への酸素やグリコーゲンを供給します。体感的には苦しく感じるのですが、グリコーゲンを有酸素でATPに分解した反応後の二酸化炭素も水なども、血流と呼吸で排出されます。これが3分間トレーニングの有酸素運動です。速筋と遅筋が混在していて、人によってそのバランスは違います。白い色の速筋が、グリコーゲンを直接分解してATPという筋肉を収縮させるエネルギーを作り出します。

 

遅筋より素早く大きなパワーとスピードで筋肉を収縮させルことができますが、無酸素でグリコーゲンを分解する反応後に発生するのは主に乳酸です。運動強度が上がるほどに乳酸の発生は多くなり、ミドルレベルを越えると筋肉の収縮を妨げる乳酸が爆発的に発生します。今回提案している3分間トレーニングの運動強度は、最大心拍数の80〜85%です。ちょうど乳酸が発生し始める運動強度で、そのじわじわ乳酸が発揮する強度を3分間維持して走ります。その領域の運動強度を越えると爆発的に乳酸が発生します。発生した乳酸の一部はリンパ液を介して血流で肝臓に送り出されて、時間はかかりますがグリコーゲンに還元されて運動エネルギーに使われます。

 

遅筋の細胞内のミトコンドリアは酸素を使って、筋肉内に発生した乳酸をATPに分解して運動エネルギーとして使います。こうして爆発的に発生した乳酸の血液中の濃度は低下して、筋肉の収縮にブレーキをかけるのを防ぎます。これが乳酸除去能力です。人間にはベーターエンドルフィンとかアドレナリンなどの強烈な体内麻薬が存在します。運動のきつい場面でも発生して苦痛を和らげてくれたり、運動すると気持ちがいいという状況を作り出しています。時には激しいトレーニングや試合で筋肉が切れたり破壊される強度の運動に到達することがあります回復に時間がかかりますし怪我の原因になります。3分間トレーニングではそんなことはありません。

 

普通に運動していると、人間の持っている能力の半分も発揮できていないそうです。だけど、シリアスにスポーツに取り組んでいるアスリートの中には、負けたくないという強い思いや、勝ちたいという強い思いが、生命を維持するために自然に設けられている体のリミーッターを外して運動させてしまうことがあります。そういう強い思いが、人間の肉体を破壊するようなオーバーワークをさせる引き金になることがあります。それは全力のスプリントの領域、つまり、無酸素運動のピークパワー付近の運動強度になります。最大心拍数の80〜85%の領域、85%以上の領域が無酸素運動です。

 

今回紹介している3分間トレーニングの3分間頑張って3分間レストのレペティションも、3分間頑張って1分30秒レストのインターバルも、ミトコンドリアの能力の活性化、ミトコンドリアそのものが増えるなどの効果があり、週に2回から3回の3分間トレーニング5本で、4週間くらいでスピードアップやスタミナ向上に大きな効果を感じれるトレーニングです。今週の土曜日のマジカルミステリーツアーは、信号のない15kmの平坦コースで4回から5回の3分間トレーニングに取り組みました。日曜日のSRMも同じ平坦コースまでバイクで土浦まで40分かけて移動してウオーミングアップを終了して、15kmのコースで4回の3分間頑張って、3分間レストというトレーニングに取り組みました。

 

じわじわ乳酸が発生する走りの3分間は少し辛かったみたいです。初めての体験だとついつい頑張りすぎてスピードを上げてしまいがちで、2本目のチャレンジがきつくなります。頑張る3分間の運動強度は心拍計で最大心拍数の80〜85%の強度をキープして走ると効果的なトレーニングを継続できます。帰りは霞ヶ浦エンディーロのスタート近くの坂を上って、地元のIさんのガイドで、行きとは別のコースでつくばへ戻り、途中でさつまいもの問屋さんがやっている焼き芋屋さんに寄って、みんなで甘〜い蜜系のお芋を食べて帰りました。

まるでスイーツのような甘さで美味しかった〜。ではでは。