クマさんのバイク専科

スポーツeバイク、イメージはヤマハじゃないんだよな〜!

ヨーロッパでは排ガス規制、化石燃料の消費を減らすことなどが意識されて、コミューターとしての自転車の普及が日本では考えられないほど真面目に取り組まれて進んでいます。日本のサイクリング宣言都市とか、自転車の利用を広めようというお役所のスローガンは、これらのヨーロッパの動きから見たらうわべだけ真似する偽物と言わざるを得ません。自転車レーンの設定で青いペイントで塗られた道走ったことありませんか。あの途中でドロンと立ち消えするやつです。浦和やつくばで経験していますが、自転車レーンなんて悪い冗談としか思えません?。

 

私の街は自転車を大切にしていますよっていう、道路の道幅も何も改善することもなく、自転車レーンの名目の予算を計上して青いペイントで塗って消費したり、自転車レーンの画像を紹介して、うちはやってますよという、お役所のアリバイ作りみたいなもので、全く真面目に自転車での移動をサポートしているとは思えません。つくばだって、埼玉だって自転車をコミューターとしてもスポーツとしても、観光資源としても重視する都市を宣言していますが、もちろんスポーツバイクのことなんかこれっぽっちも考えていません。

 

日本の現実の道路を見れば、ヨーロッパの真剣な取り組みを知っている人に言わせれば噴飯ものでしょう。視察名目でツールドフランスや、オランダやドイツの日本の車道並みの自転車レーンを、見てきたはずの議員さんや道路行政に関わるお役人さんは、とても経済性、省エネ、環境の保持、安全性を考えて、真面目に自転車専用道路の実施に取り組んでいるとは思えません。ヨーロッパでは自転車がスポーツの道具とコミューターとして認知されていましたが、10年以上前に電動アシストバイクが注目されて、ここ数年でシティコミューターとして普及して、電動アシストバイクがeバイクとして定着し始めています。

 

ドイツの電動工具ブランドのボッシュは得意分野の高性能リチウム電池と小型モーターを生かしeバイク作りに本格参入しています。こそれまでも日本で売り上げが伸びていたミニサイクルやママチャリやパパチャリの代わりの電動アシストバイクの流れに、日本のeバイクの黒船になって普及をプッシュする可能性があります。スポーツeバイクの新ジャンルの確率のきっかけになる可能性もあります。世界各国のボッシュの販売チャンネルがどうなるか注目されています。数ヶ月前、NHK の夜のニュース番組のスポーツコーナーで、ツールドフランスのメカニカルドーピングのX線装置の透視によるバイクの取り締まり風景を紹介したり、スポーツバイクに搭載するモーターや電池を開発した人物とバイクブランドを紹介していました。

 

どちらかというと、アマチュアロードレースで目メカニカルドーピングが発覚というネガティブなスタンスで、生身の脚で勝負するべき世界へ、モーターアシストバイクでズルをした選手がいますという報道でした。ツールでもそういうメカニカルドーピングバイクを取り締まる制度が確立されましたという、やっぱりネガティブなニュースとして取り上げられていました。ところが、今日もそのニューズ番組を見ていると、幕張メッセのサイクルモードの会場に展示されたヤマハのYPJが紹介されていて、電動アシストスポーツバイクがeバイクとして紹介されていました。今度は、スポーツバイクに親しんでいた人以外も参入してほしいというメーカーの意向を紹介していました。

 

同じeバイクでも紹介する側のスタンスはポジティブシンキングで、eバイクのレンタルや伊豆半島でのアップダウンコースを電動アシストで楽しむ風景もフューチャーされていました。確かに人間の力で走るロードレースの競争にeバイクを持ち込むのはどうかと思うけど、その一面だけを紹介してしまうのも短絡的なニュースの取り扱い方だなとその時も思いました。僕なんか、もうノーマルのバイクで楽しんで走れる体力がないので、ピナレロとかでローザとかタイムでかっこいいeバイクが手に入るようになったら嬉しいなと思っていました。若い人たちと一緒にスポーツバイクとeスポーツバイクで一緒に走りたいと思うからです。力の差があるライダーと一緒に走れるのは素敵じゃないですか。

 

でもね、市販されているヤマハのYPJのeバイクで走りたいかと言えば、う〜んどうかな〜!。100kmまで電動アシストで走れるようになったと紹介されていましたが、今の日本の法律では50%アシストでスピードが出すぎるとリミッターが働いてアシストしなくなる方式が採用されています。上り坂でeバイクを試してみると、しっかりトレーニングしているライダーと同じくらいのスピードで走れますが、平地では時速30kmくらいのいい感じのスピードになるとアシストが抜けてしまうということになります。

 

Eバイクの電動アシストできる時間も距離も、メーカーや走行条件の変化で大きく変わりますが、100kmというのは50%アシストだったとしたらすごいですけど、おそらく25%とか30%のアシストなのではないでしょうか。理想的には平坦コースで50%アシストで100kmから200kmの走行ではないでしょうか。YPJのダウンチューブのボトルの位置を小型化したとはいえ、電池が占領しまったりするデザインは、僕にはライダーフレンドリーとは言えないと思います。だって、リチウム電池は1日に1回着脱や充電がルーティンだから、着脱や充電は楽だけど、走っている時にここに電池があるのは邪魔者なわけです。もっとバイクでフィールドを走ることを優先してデザインして欲しいし、モーターや電池の小型高性能化、フレーム内に電池が収納されるなどスマートなフィルムを考えたスポーツeバイクに進化してほしいですね。

 

eスポーツバイクの重量も気になります。モーターと伝達システムとリチウム電池がプラスされて、電池がフレーム内に収容されて、充電も楽に行えて、12kgから13kgぐらい。それが僕の理想なんだけど、もうすぐスポーツバイクブランドはここに力を入れてくれると信じています。電気系の会社からのアプローチ、オートバイ系からのアプローチ、スポーツバイクブランドと電気系とのコラボレーションなど、eバイクブランドは個性豊かなモデルが登場するはずです。これは、メカニカルドーピングというようなネガティブイメージを越えて、スポーツバイクを卒業する時がきたライダー、全く新規のライダーに自然に普及していくでしょう。

 

eバイクの取り扱いはスポーツバイクショップでということになるのか、量販店になるのか、あまりに利益率が低く抑えられた商品なので、どこでも大量に仕入れて手に入るというわけにはいかないでしょう。今までのスポーツバイクブランドも、利益率をどう設定して来るのでしょう。eバイクが妙なアレルギーでブレーキがかかることなく、新ジャンルとして流行るといいけど、もう、欧米ではeバイクをフューチャしたライドイベントやレースを開催しているそうです。コンパクトドライブクランクや電動メカさえアレルギーのあるライダーがいるから、日本での普及はどうなるかな〜。それにしてもかっこいいやつがほしいな〜。ではでは。