クマさんのバイク専科

ついに仕事部屋でチェーンをクリーニング!

気温が10度を切っているし、冷たい風はピューピュー吹いているし、あまりの寒さに屋外でのメンテナンスが厳しい感じです。寒さで集中できなくてまともに作業をできそうにありません。当面の課題は1ヶ月近く放りっぱなしのチェーンの洗浄と注油です。スタンド型の整備代にバイクのフレームチューブをくわえてセットして、チェーンをブレーキパーツクリーナーで洗浄して、お気に入りの潤滑油を注油するのが嫌になって、スプレーしたケミカルの匂いが部屋にこもって嫌なので、室内でこの作業をやりたくないんですけど、このまま放っておくわけにもいかないので、バイクを仕事部屋へ持ち込んで、チエーンの手入れをすることにしました。

 

床にビニールシートとバスタオルを敷いて、クイックを緩めて前後輪を外して、バイクをくるりと180度回して逆さにして、チェーンを張るプーリーのついている小物をリヤエンドへセットして、アウターギヤと3段目のギヤにチェーンをセットして、ワコーズのBC-8というブレーキパーツクリーナーをスプレーしても飛び散らないように、スプレーする部分をウエスでカバーしてから、真っ黒に油汚れの付いたチェーンにたっぷりスプレーしました。チェーンの表面や外側や内側のプレートや、リンクやリンクピンの内部の油汚れを溶かすために、スプレーしても、ブレーキパーツクリーナーは速乾性なので、かなり早く乾いてしまうので、すぐに、10秒間チェーンをドライブしました。油汚れが浮いたところで、さらに20秒間くらいスプレーして油汚れを洗い流しました。

 

チェーンの後ろ側の4重に重ねたウエスには、最初のスプレーで溶けた内部の油汚れが、ブレーキパーツクリーナーで吹き飛ばされて、どんどん油汚れが染み込んでいきます。スプレーするのを止めてチェーンをウエスでふくと、外側のプレートはピカピカになりましたけど、リンク部分をふくと、真っ黒な油汚れがまだ着きました。もう一度ブレーキパーツクリーナーを吹き付けながらアウタープレートとインナープレートとの摺動部や、リンクやリンクピンの中の油汚れを洗い落としました。まだまだ油汚れが出てきそうなので、3回目のスプレーをして油汚れを洗い流すと、さすがにチェーンを拭いてもウエスの汚れが少なくなりました。

 

BC-8の3分の1ほどを使ってチェーンの洗浄を終わりました。部屋じゅうにケミカルの匂いが充満しているので、ブレーキパーツクリーナーでびしょびしょになっているウエスをジップロックのフタを開けたまま入れて、窓の外のベランダへ出しました。チェーンはきれいになっていました。オイルはスイスのスキーワックスブランドの自転車用の潤滑オイルのルーベエクストリームで、ゆっくり乾く性質があるベースオイルに、真っ白な粒子が混入されたオイルで、チェーンへ塗る前によく撹拌して真っ白のどろっとした液体にして、金属表面に白い粒子がナノコーティングされて、1コマ1コマにホルメンコールのルーベエキストリームを垂らしてから、チェーンを1分ほどドライブして、真っ白い粒子を内部へなじませて、金属表面へナノコーティングして注油を完了です。ドライブ音もスムーズになりましたし、クランクを回すのも軽くなりました。

 

預かっているバイクも、チェーンがかなり汚れていたので、仕事部屋へ上げて同じようにチェーンを徹底クリーニングしてから、ルーベエクスロリームを注油しました。きっと、走り出したらクランクを回す軽さや、変速の調子も良くなって、チェーンのドライブ音が小さくなって、気分良く走れるでしょう。2台とも、前回の注油から約800kmも走っているのにほったらかしの状態でした。早くクリーニングして注油しなくちゃとは思ってはいました。年を越してから、やっとチェーンを洗浄して注油しました。

 

つくばでマジカルミステリーツアーを走ってみると、クランクが明らかにスムーズに回るのを足に感じるし、変速の切れ味も明らかに良くなっています。チェーンの油汚れの正体は、潤滑油、チェーンリングのアルミ粉、スプロケットとチェーンの鉄粉、泥、砂、ほこりが混ざり合ったペースト状のもので、100コマくらいのチェーンの長さになりますから、アウタープレートとインナープレートのこすれあう部分が内外で200ヶ所、リンクとリンクピンが摩擦する部分が100ヶ所、油汚れはチェーンの動きを重くすると同時に、金属表面を研磨する材料になってしまいます。

 

洗浄力の高いケミカルで、とにかくチェーンの表面や内部の油汚れを徹底して落とすこと、スプレータイプの洗浄力より強力に洗浄できるのが、ブラシのついているチェーン洗浄器具とチェーンクリーナーによる洗浄ですが、ちょっと面倒なので僕はスプレーできれいにできる3段階のスプレーの方法を考えました。チェーンを洗浄したケミカルを拭き取ったり、乾いてから、金属表面に水置換性があるやや粘りのあるメンテルーブ、水置換性がありサラサラのラスペネ、専用に開発されたチェーンオイル、ナノコーティングによる潤滑のルーベエクストリーム、雨でも流れにくいクロスカントリーオイルなどの潤滑油を注油します。

油汚れの付いたままの注油はあまり意味がないので、必ず徹底洗浄してから注油しましょう。どのケミカルを使って、どう作業すればいいか迷ったら、坂間メカニックやスタッフ加藤クンに相談してみてください。ではでは。