クマさんのバイク専科

21、5mm、23mm、25mmタイヤの特性

太めのタイヤがプロロードレースで採用されている事が、そのまま継続して発揮できるパワーの違う、ホビーサイクリストの流れになる事は時々あります。果たして虜横行している25mmなどの太いタイヤの採用は、日本の快適な舗装路面を走るホビーサイクリストに必要なのでしょうか。700Cのクリンチャータイヤ、チューブレスタイヤ、チューブラータイヤとも、プロロードレースの世界では段々と21、5mm、22mm、23mmときて、25mmや28mmの太いエアボリュームのある、ショック吸収性や路面への追従性が高いタイヤが採用されるようになっています。

 

現在のスタンダードタイヤは25mmと言われていますが、石畳セックションのあるコースの場合はフレームとタイヤとのクリアランスが大きいフレームで、28mmも採用されています。700Cタイヤはチューブラータイヤにしても、チューブレスやクリンチャータイヤにしても、太さが1mm違うとエアボリュームの違いで、タイヤサイドのしなやかさによるショック吸収性や、路面へ対状うしてグリッップ力がかなり違います。

 

設定する最適な空気圧がタイヤの太さにより、0、3気圧から0、5気圧くらい変化する事もあります。もちろんタイヤカーカスに採用されているコードの細さやしなやかさ、ラテックスチューブのしなやかさでも乗り心地は変化します。サイクル雑誌でもツールの機材が紹介されていて、25mmタイヤがスタンダードで、石畳セクションがけっこう長くあるステージでは、タイヤスポンサーを意外のブランドのモデルから28mmタイヤが選ばれたりしています。カーボンフレームやフロントフォークとのクリアランス、ブレーキキャリパーとのクリアランスが確保されたバイクが普通に使われていました。

 

荒れた路面では28mmのエアボリュームのある、7、5気圧とかに低圧設定にできるタイヤが、ショック吸収性やグリップ力に優れています。23mm以下のタイヤではリム打パンクを回避するために8気圧以上の設定になるので、バイクが路面からはじかれて上下動して、ペダリングで生まれた前へ進ませるパワーをロスさせています。でもホビーライダーはそんな路面を走ったっけ?。ないよな〜。

 

明らかに太いタイヤがしなやかに変形して、荒れた路面へタイヤを接地させて、バイクの上下動を減らしてバイクを前へ進ませています。ただし、ライダーのパワーが違う事を思い出してください。しかもボクらはパーベを走りません。雨の日もほとんど走りません。でしょ。太いタイヤは確かにエアボリュームがあってショック吸収性能は抜群で、コーナーでバイクを倒し込んだ時の接地感とか、駆動するパワーが伝わる感はあると思います。ところがタイヤの重さはどうでしょう。

 

ヴィットリアのトライアスロンは21、5mmで220g。ヴェロフレックスのクリテリウム23mmは250g。ヴェロフレックスのパーベは25mmで280g。28mmのタイヤは320gあります。21、5mm、23mm、25mm、28mm、ボクら200ワットから250ワットを1時間キープできない、ロングライドのコンフォートライダーにとっては、25mmの280gが踏み込みの重さの限界な気がします。走行条件を考えると、トライアスロンの220gの走りの軽さは魅力だけど、ショック吸収性、リム周辺重量の軽量化で踏み出しの軽さのバランスはやっぱり23mmのクリテリウムですね。

 

チューブラータイヤユーザーなんですけど、25mmや28mmの30gから40g重い太いタイヤは、バイクを倒し込んだ時などにはっきりグリップ力は優れているし、ショック吸収性は優れているけど、1時間当たりで発揮できるライダーのパワーはトップライダーは500ワットから700ワット、一般ライダーは200ワットから300ワットという小ささを考えると、いくらタイヤとしてのキャパシティが大きくて走りが安定しても、重いタイヤは使いこなせないんじゃないかな。

 

結局、クランクの踏み出しの重さは、そういうロングライドなどを走るパワーが限られたホビーライダーにとって、とても重要な要素となりますから、23mmのタイヤの性能、走り出しの軽さなど絶妙なバランスのタイヤをもっと重視すべきだと思います。個人的には、チューブラーラータイヤではヴィットリアのグラファイトベルトを内蔵して、耐貫通パンク性能とショック吸収性のバランスが取れたモデルを使用してみたいな。220gから180gの軽量モデルは耐パンク性などのデリケートさがあるので、走り込んでみてタイヤやチューブの特性を調べないと採用できません。ではでは。