クマさんのバイク専科

参加者の人柄がじわじわしみてくる感じです!

数年間、長野県でフィッティング&ライドの黒姫高原るんるん合宿をやっていて、しみじみ思うことは、リピーターが増えていること、何度も何度も参加していただいている参加者が増えています。黒姫高原や斑尾高原の走るフィールドが面白いこと。長い上りもあれば、40km、22kmなど、何kmも続くスーパーダウンヒルもあって、上ったご褒美を楽しませてくれます。このフィッティング&ライドイベントを開催するに当たってもっとも悩んだのが、保険への加入でした。スポーツをカバーする掛け捨ての保険へ加入しようかと思いましたが、調べ始めると突然の参加とかに応じてくれる保険とか、保険の掛け金は安いのですが、保証の内容が充実していなかったりで、思ったような保険が見つからず、なかなか難しいことが分かって来ました。

 

サーキットエンデューロが加入している保険の内容を調べると、入院1日3000円から5000円、障害の発生も死亡も数百万円というような、安心できるようなものではなく、不十分なものでした。加入の簡単なイベント保険もスポーツ保険も同じような内容でした。海外ロングライドイベントなどは保険に加入していない主催者もあり、ケガをして病院にかかると、100万円近い高額な請求も冗談でなく普通ですから、絶対に海外旅行保険に加入して参加すべきです。空港の海外旅行保険の窓口で、1週間で約1万円の掛け捨て保険に入るべきです。

 

保険に加入していたとしても補償内容が貧弱では、これでは、主催者が保険に入っているからと安心されても、補償内容が現実にかかるお金をカバーできないのでは、こんなはずじゃなかったとなり、かえって不親切だと思い、イベントへの参加資格として、スポーツをカバーする保険には各自で納得できるものに契約してもらうことにしました。そういうことが判断できる大人に参加してもらうイベントです。

 

そう、今まで幸いなことに転倒事故で骨折は数軒ありましたが、死亡事故は発生していません。ライドイベントはそういうリスクを背負って開催することになります。ボク自身は主催者として常に安全を意識して運営していますが、薄氷を踏む思いで、毎回の黒姫高原るんるん合宿をやっています。前日泊の参加者がまずクルマで来る人が安全に移動できているかが心配で、深夜到着するまで気になって眠れません。朝起きれば朝到着する人が気にかかります。無事に到着してくれると一安心ですが、今度はライドが終わるまでハプニングが起こらないか緊張しています。落ち着いて緊急対応できるよう心がけています。そしてイベントが終われば、参加者全員の無事な帰宅までをイメージしています。

 

ライドは基本的にグループライドなのですが、走る力が違うので、特に長い上り坂は、先頭と最後尾のライダーが時々20分くらいの差がつきます。そういう時はコースを良く説明しておいて、待ってもらうポイントを指示して、到着したら休んでいてもらいます。間はサポートカーで動いて最後尾のライダーが無事に着けそうなところまでフォローします。

 

黒姫合宿にはリピーターが多く参加しています。いつの間にか知らないひとでも知り合いになって、グループライドをガイドしてくれたり、巧く転がしてくれています。遅れたライダーがいると曲がり角で1人が待って、走る方向を教えてくれます。交差点や二股で待っていないのは道なりに走るということです。そういうことが自然発生的に起こっています。大人なライドなので、みんなが安心して走れます。もちろん、普段1人で走っていて、真っ直ぐ走ることや、集団走行に慣れていないライダーも参加しますから、そういう時ははっきり危ない走りをしていること。どうすればいいかを伝えるようにしています。

 

1列棒状になると前が見えにくいので横へはみ出して走ったり、後続のライダーがいるのに、穴とか溝とか段差やマンホールを右に左に急に避けたり、後ろのライダーの車輪をすくってしまいそうな走りをしている人もいます。そして、車間距離の詰め過ぎも危険ですね。空気抵抗を避けたいのか、疲れてしまって危険に対して鈍くなってしまっているのか、後輪と前輪の間隔を50cmいかにして走っていて、常に急ブレーキで車間距離を調整したり、追突を防いでいることもあります。

 

フィッティングやポジションの確認を兼ねたライドだけでなく、実はライディングテクニックのセミナーも行いたいのですが、なかなか時間が足りなくて、ついついライド中の休憩時間などにお話しするだけになってしまっています。まだまだやるべきことはたくさんあるなという感じです。2016年の黒姫合宿は終わりましたが、この冬にはまた来年の開催準備を始めます。自分の体力作りも課題の1つです。雨が多かった2016年でしたが、室内でのフィッティングによる、時間をかけて煮詰める時間ができたのは大きかったです。

 

ダイニングのイスに座って珈琲を飲みながら、参加者のフィッティングを見ることも参考になったみたいです。ペダリングのイメージ作りの時間もできました。初日のライドで見つけたこと、2回目のフィッティングで微調整すべきことが見つかって、より精密にポジションの調整をできました。雨にも意味がありました。また来年黒姫高原で会いましょう。ではでは。