クマさんのバイク専科

ついにスカイロンが入荷しましたね

ブラックなカーボンフレーム、一見するとブランドネームなしかと思えるほど、目立たないタイムの真っ黒のロゴがダウンチューブにありました。17年にはカタログ落ちしてしまう最上級モデルのスカイロンの限定カラーモデルです。タイムとしては一部にエアロ断面チューブを採用したZXRSとか特別に、TTモデルがありましたけど、流行のエアロロードモデルのデザインへ本格的にチャレンジしたフレームです。

 

歴代のフラッグシップモデルの中では、エアロ形状を採用してしっかりした剛性バランスを確保するために、エアロデザインになってウイークポイントになりがちな部分の肉厚を、極端に薄くすることを避けて、けして特別に軽いモデルではありません。タイムのカーボンフレームは歴代の最高峰モデルでも、フレームの重量が1000gを大きく切ることはありませんでした。最小サイズで950gくらいだったと思います。もちろん最高グレードのカーボンファイバーや、熱硬化後に強度を高める樹脂を採用しています。

 

フロントフォークはカーボンフォークコラムを切らない状態で450gくらいあります。タイムの設計者が求める高トルク時の加速の伸び、前に出るとか踏み出しが軽いト評価される部分です。フレームの軽さと剛性のバランスが、この1000gの辺りのあるのではないでしょうか。タイムスポーツ社の営業規模では、ノーマルフレームやTTバイクなどの供給台数が多く、大きな資金が必要なトッププロチームへの供給先は少なくなっていました。ツールでもジロでもタイム供給チームを見られなくなっていたのはそういう理由です。プロチーム供給モデルでは、肉厚の厚いアルミコラムという500g近いアクシデントに強いモデルも目撃したことがありますが。市販モデルはカーボンです。

 

発注してから5ヶ月、輸入代理店のポディウムから届いて、スポーツバイクつくばマツナガの天井から下がっているスカイロンは、フレームサイズが大きくてカッコいい。ついに機械時計職人Tさんのスカイロンのフレームが入荷していました。これから今週末にかけて指定されたパーツがそろって組み上げられて行きます。25日の金曜日の午後に引き渡しの予定です。Tさん、それまでにショップに行きますね。しかし、5ヶ月これじゃなきゃというカーボンフレームやパーツを選んで、その入荷を持って、いよいよ引き渡しまでのカウントダウンが始まりました。この時間がもっともワクワクする時間帯ですね。

 

もう3週間目になるかな。毎週末つくばライドに来て、ショップの天井からぶら下がっているのを眺めています。Mサイズかな、これだけフレームサイズが大きいとエアロフレームも精悍ですね。フレームサイズがクマジジイの乗っているXXSみたいに小さいと、エアロロード系の扁平形状のフレームチューブや、チューブが集中するヘッド周りやハンガー周辺のボリューミーな感じばかりが際立って、何かフレーム単体のルックスの精悍さがイマイチなんですよね。

 

でも大きいサイズのスカイロンはかっこいいです。700Cホイールのバイクのフロントセンターも、このくらいあるとダウンヒルでも操作しやすいし安定します。ヘッドアングルやフォークオフセットがマッチして、ハンドリングのニュートラルさも申し分無しです、大きいことはいいことだ、ボクにとっては羨ましいって感じです。身長のあるライダーが本当に羨ましい。ハンドリングを安定させるにはヘッドアングル73度対応のステムをセットしてとか、余り気を使わなくてもリラックスして乗れるはずです。

 

パワフルなブレーキキャリパーをセットすれば、シートステーもフロントフォークやヘッド周りの剛性がストッピングパワーの大きさを受け止めてくれて、いつでも止まれますよ感があって、街中でも長いダウンヒルでも安心して走れます。ブレーキング、直進安定性、ダウンヒルでの安定感、大きいフレームサイズは700Cホイールのバイクとしてのキャパシティが大きくなります。

 

さらにスカイロンは、剛性バランスも高い方の設定のリアルレーシングカーボンフレームですが、1000gを大きく切るような、やたらに、軽量化するのではなく、アクシデントに対しても強く、安心して使えるエアロロード系フレームです。しかも、タイム独特の重いギヤ比でスタートしても、ぎゅんぎゅん踏み込めて、加速の伸びがどこまでも、という代々のタイムのフラッグシップモデルのフィーリングは踏襲されています。早く組み上がったバイクを見てみたいですね。お約束通り、静的なフィッティングも、フィールドを走りながらのフィッティングもやらせてもらいますよ。ではでは。