クマさんのバイク専科

ダイレクトマウントのアルテグラは性能もルックスも男前!

最新のキャニオンやスコットやメリダなどのエアロロードのカーボンフレームに付いていた、アルテグラのブレーキキャリパーが凄くカッコいいんです。あれ、3支点になったデュアルピボットブレーキがモデルチェンジしたのかなーと、一瞬思いました。まるでオーダークロモリフレームの全盛の時代にあった、センタープルブレーキの直付けみたいなフォルムで、カーボンフロントフォークやカーボンシートステーに、左右のピボットボルトをねじ込む直付け台座が付いています。

 

なるほど、これはダイレクトマウントなんだな、ブレーキキャリパーのフレームの直付け台座への取り付けは、アダプターを本体にセットしておいて、左右2本のピボットのネジを台座へねじ込んでから、アダプターを取り外すという方式でセットします。シマノのデュアルピボットブレーキキャリパーは2世代目です。最新の3支点になったデュアルピボットブレーキキャリパーの世代の、アルテグラのダイレクトマウントのブレーキキャリパーが取り付けられていました。

 

ダイレクトマウントのブレーキキャリパーは、横や上から見るとボリューム感があってカッコいいですね。3支点のデュアルピボットブレーキキャリパーの、縦方向にボリューム感があるアルテグラのデザインとはまるで違います。前側のアーチの断面は前後方向に大きく広げられています。タイヤのトレッドゴムの頂点とのクリアランスを稼ぎながら凄いボリューム感です。

 

というデザインでタイヤとアーチとのクリアランスを稼ぎ、同時にアーチ剛性を確保しています。だけど、ケーブルで引き絞られる力のかかる方向からすると、合理的なデザインではありませんね。でもカッコいいし、ブレーキレバーの引きも細いコイルスプリングによるリターンスプリングの採用で、ブレーキレバーはスムーズに軽く引けます。ダイレクトマウントのブレーキキャリパー採用のメリットは、軽量化と大きなストッピングパワーです。

 

最新のカーボンフレームは、フロントフォークもヘッド周辺も、シートステーも強化されているので、大きなストッピングパワーをロスなく伝えることができます。フロントフォークもフレームも剛性が高いのではっきりブレーキは利きますね。旧型の2支点のデュアルピボットブレーキは、それでもストッピングパワーの大きいブレーキキャリパーでしたが、支点の見える側のキャリパーが積極的に動いて、ブレーキパッドを片側からリムへ強く押し付ける傾向がありました。

 

3支点の新型のデュアルピボットブレーキになって、左右のキャリパーが均等にブレーキパッドをリムへ押し付けるようになりました。しかも支点からのアームの長さも増しているのでストッピングパワーも強化されていますから、小さな力でブレーキレバーを引いても利きます。ダイレクトマウントのブレーキキャリパーは、3支点のデュアルピボットの台座やフレームやフロントフォークに固定するシャフトを省き、左右のピボットを直接フレームへねじ込み固定する、センタープルブレーキのような構造ながら、サイドのケーブルで引き絞ります。

 

これから本格的な流れが始まる油圧やケーブル引きのディスクブレーキの、フレームのマウントやフロントフォークのマウントの規格や、ブレーキキャリパーにもいえることですが、このダイレクトマウントのブレーキ台座に対応した、ブレーキキャリパーが継続的に供給されるかが気にかかります。新機軸が立ち上がったときはいいですが、ちょっと流行らなくなると、根こそぎ無くなっちゃう可能性ありそうですから。でも、この2つは生き残りそうかな。

 

心配性なので、ルックやスペシャライズドのTTバイクやロードフレームに採用されている、フレームやフォークに組み込まれたオリジナルのブレーキキャリパーは相当覚悟して選んで使わないと、いつまでも輸入代理店やメーカーがストックを持っている保証はないので、何かトラブルが発生したときの予備パーツが手に入るのか心配になってしまいます。もう1セット予備を持って使うことになるんだろうなと思います。ではでは。