クマさんのバイク専科

パワーを測定できるシマノのデュラエースのクランク

シマノ新製品説明会の前に聞いたんだけど、シマノのパワーを測定できるというデュラエースのクランクは、左右のクランクにパワーを測定するストレンゲージが内蔵され、ハンガーシャフトの中には、充電を繰り返しても、交換の必要のないほどのスペックを持つリチウムイオン電池が内蔵され、左右の脚のペダリングのパワー特性も、パイオニアの製品のように踏み込む方向やパワーの大きさも評価できるらしい。

 

と言うことなら、もろにライバルはパイオニアのパワーメーターということになります。待てよ、ということは純正のサイクルコンピュータもペダリングのパワーが、どのクランクの位置で、どのくらいのパワーを発揮しているのか表示できるようにならなくてはおかしいですよね。期待しちゃうな。何だかシマノの取り扱い方法の説明会がより楽しみになってきました。パワー測定クランクの設定方法と、サイクルコンピュータの機能、デュアルコントロールレバーの機能が気になります。もうすぐ明らかになります。しかし、自転車屋さんは一部家電屋さんになった感じですね。

 

自転車業界の定休日の集中日の水曜日、卸屋さんや輸入商社、メーカーの発表会はほとんどが水曜日に、それも、しょっちゅう開催されます。サイクルショップのスタッフは、一体いつ休めばいいんでしょ。走りにもいけないよと言う嘆きも出ています。展示会、説明会、行くかいのある内容ならいいですが、高額な取引総額の厳しい取引条件を提示されたり、売れそうな商品提案のない、内容の乏しい展示ではね、時間とお金を使って行っているので、チョホホというショップオーナーやスタッフの声が聞こえてきそうです。

 

品川に移動して新製品説明会に2時間半参加しました。現段階でサイクルコンピュータの設定なし!だそうです。シマノの説明によれば、パワーを測定できるギヤクランクシステムに対応する純正サイクルコンピュータの設定は現段階ではなく、アントプラス対応のサイクルコンピュータ、つまりガーミンとの組み合わせになるらしい。でもね、パイオニアのシステムのような、ペダリングのクランクの位相による力を加える方向(ベクトル)や、力の大きさ、ペダリングの評価の機能やソフトはできているらしく、シマノのフィッティングシステムでも使われているからね。

 

パワーを測定するクランクにはその機能もすでに盛り込まれていて、現段階では表示できなくても近い将来の課題として、表示が可能になるデバイスが準備されているような口調でした。パイオニアの強力なライバルになります。でも、パワーを測定できるクランクと同時に発売という運びにならないところが、やっぱりシマノはこの手のマルチ機能のサイクルコンピュータの開発が得意ではないらしいと憶測されてしまいそう。でもシマノのパワー測定クランクのハードを選べば、今後充実するであろう拡張性が魅力的な感じです。

 

iPhoneへクランクの測定データを飛ばす、ワイヤレスのデバイスは用意されていて、それが海外サイトなどで、シマノもワイヤレスで操作する変速システムを開発という憶測につながったみたいです。現物は有線ですよ。とにかく、時間をかけてガーミン以上のパーフェクトなものを開発してリリースしてほしいですね。デュラエースのギヤクランクの歯先間隔や位置の設定の変更により、インナー×トップギヤ喉ライブ時に、チェーンのアウターギヤの歯先への接触を防ぐ構造を採用しています。

 

変速システムの設計で想定しているチェーンステーの長さも短くなって、最新のカーボンフレーム設計寸法に対応するようになっています。ただし、シマノでは極端に斜めになるチェーンのドライブをお薦めしないという見解を鮮明にしています。こういう設計変更を見ると、142mmのスルーアクスル化や、そろそろウワサになっている12段のフリー対策らしきことも施されている感じです。パワー測定できるクランクは1セット持ち込まれていましたが、現実に組み込まれて作動している状態ではありませんでした。組み付けのセミナーがパワーポイントで行われました。

 

Di2 とハイドロフォーミングディスクブレーキが春先にリリースされれば、2017年の次のシマノの課題は、アルテグラのフルモデルチェンジと言うことになりますね。ところでカンパニョーロやスラムも、シマノのパワー測定クランクを眺めているだけなのでしょうか。当然視野に入れて開発は進んでいると思うのですが、シマノですら一石一鳥というわけにはいかないので、楽しみに待つという感じですね。しかしパイオニアは測定システムの販売だけなので、シマノがペダリング評価などアップデートして行くと、生き残りが厳しくなったな〜。ではでは。