クマさんのバイク専科

我が家にやってきた「問い!」プードル

トライアスロンの海外遠征のメカニックサポートを終わって、成田エアポートへ着いて、通関手続きのカウンターへ大荷物の2台のカートを携えて並ぶと、トライアスリートの係り官がいて、赤いパスポートを見せると、いつもの笑顔ですんなり通してくれました。到着ロビーに出るとさすがに日本へ着いたという気分になれます。もう、カートの荷物は放りっ放しで珈琲やおにぎりを買いにいっても大丈夫、日本円も少しはポケットに持っているし、この時は平和ボケしたスキだらけの日本人になりはてます。

 

空港のループ場の道路にカートを転がして出て、クルマを預けてある駐車場のマイクロバスを探して、カートに乗せた大量の荷物を持ち込んで乗リ込みます。10分ほど移動して、大量の荷物をエスティマの後部の荷台へ大汗かいて放り込みます。すぐに隣りのラーメン屋さんへ飛び込んで、いつもの醤油ラーメンを頼んで、5個入りの焼き餃子も追加して、帰って来た感をじわっーと味わいながら、携帯で都内の仕事先へ帰国の連絡をいれます。

 

選手や競技団体の役員と一緒の便の行き帰りだと疲れるだけなので、自分でJAL かANA便を手配して帰るのがパターンでした。どこの空港だろうと、不思議なことに、待合室から案内されて、日本の航空会社の機材に乗り込むと、もう、パスポートを盗まれたり、サイフの中身を狙われたりという緊張感から一気に開放されます。体のそこここから緩む音がするみたいです。心地いい疲れがどどっーと押し寄せてきます。

 

チケットの座席ナンバーを見て、もうここに座れば、平和な日本だーとばかりに、空港ビルから離れて動き出してもいないのに、座席の背もたれをリクライニングするまでもなく、ぐっすり眠れます。日本までのフライトが11時間ぐらい、機内食の夕飯も、朝ご飯も食べないで、動くのはトイレぐらいで、メカニックやコーチという走らせる側のハードワークから開放されて、水平飛行に入ってリクライニングした座席で深ーく眠り続けます。食事の時間に座席を起こすのも面倒です。

 

起きたのを見かけたキャビンアテンダントが、帰国便に必ず搭載されている日本蕎麦のパックを、いつも山盛りで持って来てくれます。普段食べれば美味いものではありませんが、海外遠征後には嬉しいごちそうです。そして、成田で醤油ラーメンが帰国時のルーティンワークです。駐車場を出てラーメン屋に寄って高速にのります。やっぱり左側通行が染み付いていますね違和感無しです、都内を抜けて約2時間後、家の前の駐車場にエスティマを止めて、荷物の整理は後にして、お風呂に入りたいと思って玄関のドアを開けようとすると、階段を何かが降りてくる気配がありました。ダダダーッという感じの複数の小さな足音です。ドアを開けてびっくり、2匹のスーパーフェレットと、パピヨンの子犬の出迎えでした。

 

日本にいない間に、3匹の住人が増えていたのです。スーパーフェレットというと聞こえはいいけど、臭い袋を手術してとったイタチですよ。黒い毛とクリーム色の毛で覆われた、1964年の初代の新幹線の先頭車両を思わせる姿に短い手足を付けた感じです。2匹のスーパーフェレットは、たまたま甘噛みをほとんどしないし、のんびりな性格でパピヨンの子犬とドッグフードを一緒に食べたり、じゃれ合ったりで仲良くやっていました。スーパーフェレットのココちゃんはしばらくして逃げてしまい、もう1匹のナナちゃんは5年くらいで亡くなり。パピヨンのパピちゃんは、お座敷犬として一緒に20年暮らしました。手術したり、歩けなくなったり、目が見えなくなっても、可愛いものは可愛くて、7ヶ月前に亡くなりました。

 

そこへ新しい住人が6ヶ月前にやってきました。雄のトイプードルというふれこみで、血統書付きだそうです。大きさは手の平サイズのもこもこの子犬でした。まだ寒い季節で、暖房が止まったり、何かあるところりと死んじゃいそうです。ところが、4ヶ月も経過すると、ムクムクとでかくなって、あっという間に4kgオーバー、手足が伸びて大きく重くなりました。どこまででかくなるんだコイツ、確かトイプードルって言っていただろう。あの、一緒に歩いていたら、間違って踏み殺してしまいそうなほど小さいヤツじゃなかったのか。

 

我が家に来て7ヶ月目、どうみてもトイプードルとは思えない大きさになっています。「トイ」が外れているんじゃないのコイツ。「問う!」プードルじゃないのか。そうそう、コイツの名前はクリーム色の毛並みだから、「クー」ちゃんなんだそうです。サマー仕様のカットにして毛玉のようなボディは細くなったように見えるけど、また少し体が大きくなったなと思ったら、また1kg増えていました。どこまで大きくなるの。トイプードルの血統はどうなっているんでしょ。ではでは。