クマさんのバイク専科

アウター×ローの組み合わせで使いますか?!

ロードバイクのフリーのスプロケットはどこまで増えるのでしょう。
現在、ロードもMTB でも最多が11段ですから次は12段になるのかな。
8段のときは9段になればそんなにいらないよという人もいましたが、増えれば増えたですぐに慣れて使っていましたね。
それが10段になろうと、11段になろうと、村内必要なのという疑問を投げかける人はいましたけど、結果は同じで、使いこなすようになりました。


10段から11段になるときは、リヤのエンド幅が130mmと同じで、フリーボディはカンパニョーロは10段と同じ、シマノは11段用ボディが用意されましたが、スペーサーと歯を薄くして130mmの同じスペースへ納めています。
しかも、シマノとカンパニョーロの11段フリーのスプロケットは、ほぼ歯先間隔が一緒になって、双方のインデックス変速できる11段コンポーネントで使えるようになりました。メカニカルも電動でも使えます。


しかし、11段が12段フリーになると、11段の段階で、歯先間隔を決めるスペーサーの厚さにも、スプロケットの厚さにも、フリーボディの幅にも、そろそろ限界がきていている感じです。
12段になるとチェーンの斜めがけの負担が大きくなります。クランクを逆転するとチェーンが外れたり移動したりからんだりする可能性が大きくなります。
するとメカニズム的にとか、フレームの規格的にどうなるか、リヤエンド幅は135mm幅へ変えることになるんでしょうね。


フロントがアウターギヤ×フリーはローギヤの、チェーンが斜めにかかる組み合わせを使いますか?。
コンポーネントパーツのメーカーの取り説では、パワーの伝達効率が悪いし、歯先やチェーンが消耗しやすいことから、使用をお薦めしていないようですが、上り坂を走るのに必要だからしょっちゅう使っています。
では機械的にこの組み合わせは使わないようにするほどの問題があるのだろうか?。
10段フリー、11段フリーのスプロケットのトップギヤからローギヤまでの幅は歯先間隔が違っていたり、歯の厚さが違っていますが、ほぼ同じ幅に納まっています。
リヤエンド幅は130mmで同じです。


リヤエンド幅135mmを現在採用しているのはMTB で、ディスクブレーキのローターをセットするスペースや、リムやスポークフォーメーションやハブのフランジを変えるアンシンメトリック構造を採用して、ホイールの左右の剛性を確保しています。
2016年からUCIがロードレーサーへのディスクブレーキの使用を認可しているので、ディスクブレーキ仕様のロードバイクが増える傾向になっています。
そうなるとロードも135mmリヤエンドの採用に踏み切る可能性があります。チェーンラインはどう調整されるのでしょう。


フロントはダブルギヤとトリプルギヤで7mmほど幅が違いますが、アウターギヤ×ローギヤの組み合わせ、インナーギヤ×トップギヤにチェーンが斜めにかかると、かなりパワーロスやチェーンやスプロケットが消耗しやすい状況が発生すると言われています。「チェーンや歯先に無理のかかるチェーンの斜めがけの状態のギヤ比は使わない方がいい」と、アドバイスする人もいるくらいです。でも、レースの現場では、インナーギヤ×トップギヤ、アウターギヤ×ローギヤの組み合わせは、望ましくはないけど、付いているギヤは全て利用して選手は走っています。


ツーリングの世界ではフリーのスプロケットやチェーンリングの歯先や、チェーン消耗の方が重視されているのかな。
何を重視するかは個人の自由なので、そういうオピニオンの人は使わなければいいでしょう。
だけど絶対使っちゃダメというのも違うような気がします。
機械的にみて望ましくはない状態でパワーロスが大きいのは嫌だし、歯先やチェーンが偏って消耗しやすいでしょうけど、10段や11段フリーのスプロケットを全部使い切って、最適な踏み味のギヤ比ならアウターギヤ×ローギヤで使っても、変速機やチェーンやスプロケットが壊れて、走れなくなる分けではないので、使ってかまわないでしょう。


メーカーのマニュアルでも斜めにチェーンがかかった状態は使用を推奨していない場合もありますが、それでは、なんでリヤディレラーのL側とH側のストローク調整ボルトの設定のときに、ローギヤからトップギヤまで、チェーンをリードするプーリーが移動できるように調整するよう、マニュアルに解説されているのかな。
個人的には自己責任で、使ってかまわないんだと推奨しているみたいですけど、パーツが消耗しやすいことを承知で、その組み合わせのギヤ比が必要だから使う、乗って上りたいという走りを望んでいるライダーもいるので、いけないことではないと思います。
だれかに叱られるかもね。


コンポーネントパーツメーカーの推奨しているチェーンステーの長さを守っているカーボンフレームって多いのかな?。
20mmくらい短い設定が多いと思います。
そうなると、よりチェーンの斜めがけの角度が急になります。
フロントディレラーのチェーンケージと、斜めになったチェーンとの接触リスクの可能性が上ります。
チェーンケージの取り付け角度の調整や、トリム操作のシフトケーブルの張りの調整も微妙になるし、チェーンの斜めがけがよりきつくなるので、メカニカルな異音の発生や消耗を抑えるためにも、チェーンへの適切な注油も必要です。ではでは。