クマさんのバイク専科

メンテ本を終わって、元気につくばを走ります

11月29日に発売のサイクルスポーツのメンテ本の出張校正も終わりました。徹夜含みの出張校正は2日の予定が5日間に伸びてしまいまいりましたね。この1ヶ月半くらい1日に18時間のデスクワークをこなして、パーツの開発者の情熱とか、ロードバイクに対する取り組みなど、感心したり、こうするともっと良くなるな〜、などと思ったり、将来はこうなるだろうと想像したり、確信したりしました。

 

コンパクトドライブクランクの提唱とか、ワイドギヤの採用の提案とか雑誌の誌面でやってきましたけど、やっと時代が追い付いてきたみたいです。電動メカの普及、ハイドロリックロードディスクブレーキの時代がひたひたと押し寄せてくることも感じました。メーカーはカンパニョーロもシマノもスラムも本気です。フレームメーカーもごく普通のラインナップとして、フラットマウント装備のフレームや完成車をリリースしています。

 

いまはまだディスクブレーキ装備というと、先進的な感じですけど、5年後、10年後はだらけになるはずです。でもね、油圧のロードディスクブレーキは、まだまだ発展する可能性が残されています。もっと、ブレーキパッドやブレーキキャリパーやブレーキレバーやディスクローター、ディスクローター付きのアシンメトリック構造の専用ホイールの左右の剛性バランス、フラットマウント装備のフレームの左右の剛性バランスの問題など、ディスクブレーキならではの性能や構造の煮詰めがまだまだおこなわれる気がします。

 

ロードバイクショップもディスクブレーキの取り扱いに慣れる必要があります。ユーザーもディスクローターの扱いとか、ブレーキパッドの消耗のチェックとか、ブレーキレバーを引いてシリンダーが出っ放しにならないように注意したり。油圧ディスクブレーキのいろいろな事に慣れないといけないこともありますが、スピードコントロール性能やストッピングパワーなど、じわじわと浸透して行くことになると思います。

 

メンテ本との格闘は4ヶ月以上になりました。原稿書きの1ヶ月半はマニュアルとラフレイアウトと向かい合い、集中した時間でした。ロードバイクのこと、自転車生活をどこまで続けられるのか、考えさせられる瞬間が何度も訪れて、最新のバイクパーツやフレームと向き合う面白さも感じましたが、とにかく、約束より4ヶ月遅れで撮影をスタートしてから、後だしジャンケン的な発売日の変更に対応するため、体力的にも精神的にもきつい日々が続きました。もちろん、どんなにきつくても、毎週末はつくばで走ることは雨の日以外は止めませんでした。しかし、どんなに頑張っても時速23kmキープが大変な時には、体力落ちたなーと、少しショックでしたね。

 

取り上げているのはピカピカの新製品なので、ボクとケンタくんは撮影の時からディーラーズマニュアルを見て進行しました。ラフレイアウトの時も手順をマニュアルで確認しながら進め、もちろん原稿書きの時もマニュアルを見て書きました。そうして出来上がった原稿がプリントされたゲラ(校正紙)を、マニュアルも見ないで書き換えてしまった校正のプロというひとはどうかしている。彼の間違った内容の赤入れ(修正)や取り付け手順の写真の入れ替えを未然に防いだり、間違った内容の校正が反映されて、ゲラに刷り上がってしまっているものも、その中から、辛抱強く間違った書き換えの部分を探してくれて、訂正してくれたサイクルスポーツの山口健太くんありがとう。

 

まったくの新製品なのに、撮影にも立ち会っていない、メカを知っているという校正のプロというひとが、ディーラーズマニュアルを見ないで校正できる根拠がどこにあるのか説明してほしいな。まったく迷惑な話だ、ちなみにボクはその人に校正を依頼していませんし、誰が彼を指名したのでしょうかね。デザイン事務所の鵜飼さんお疲れさまでした。2日間で校正が出来る予定が、チェック個所が増えて現場での原稿の書き直しや差し替えになってしまい、そんなこんなで5日間に伸びてしまい、徹夜同然の校正に立ち会ってくれた、おふたリの校正のプロにも感謝します。お疲れさまでした、ありがとうございます。

 

と言うわけで今週末はお気楽につくばを走りたいと思います。だけど、もうつくばは冬装備でないと走れません。タイツ、ウインタージャケットにホットアンダー、ウインドブレーカーも必要だし、シューズカバー装着でちょうど良かったという声もあります。楽しく走れることが一番ですね。先々週からは、ほんの少しだけど上り坂もコースに入れて走るようになって、みなさん、先に行ってくださいというかけ声は増えましたけど、なんか、走った満足感はありますね。ほんの少しの上り坂ですけど、半歩踏み出せたかな。ではでは。