クマさんのバイク専科

自己責任でシフトケーブルのチューンナップ!

 

電動メカならこんな心配はしなくてもいいけど、シフトケーブルで操るメカニカルの変速システムは消耗が気になります。アウターケーブルとインンーケーブルの消耗や曲がりが抵抗になって、前後の変速機とも、大きいギヤ側への上り変速のみ、シフトケーブルの引きで強制的に変速します。小さいギヤ側への下り変速は、前後変速機のリターンスプリング頼りで動くインデックス変速のレスポンスに影響が出ます。カンパニョーロのシフトケーブルとシマノのシフトケーブルは変速レバーのホルダーに収まる、インナーケーブルの末端の円柱形のアルミ合金製のニップルのサイズが違うので互換性はありません。シマノのほうが口径は大きいのです。

 

カンパニョーロのシフトケーブルはウルトラロウフリクションと呼ばれていますが、インナーケーブルには何のコーティングもされていません。シフトアウターケーブルは鋼線を縦よりして樹脂で固めたものの中に、抵抗を減らす樹脂製ライナーチューブが通っています。実際にシフトケーブルの抵抗を測定してみると、シマノのデュラエースの樹脂コーティングケーブルの方が動きが軽いですね。茶色い樹脂がシフトインナーケーブルにコーティングされています。

 

最新のカーボンフレームはインターナルケーブルルーティーンを採用など、アウターケーブルの曲がりが急で、このシフトケーブルの曲がりがインナーケーブルとの摩擦を発生させて、インデックス変速のレスポンスに影響が出やすいのです。だから、インナーケーブルとアウターケーブルとの摩擦も小さいものも選びたいし、アウターケーブルの切り口とアウターストッパー部分と、インナーケーブルとの接触部分の抵抗もアウターカップの採用などで解消しておく必要があります。

 

というわけで、自己責任でシマノのデュラエースのシフトインナーケーブルのニップルをグラインダーで削って、カンパニョーロの変速レバーのホルダーに収まるように加工して使っています。シマノの樹脂コーティングのシフトインナーケーブルには、シマノのデュラエースのターケーブルを使用して、専用のグリスを塗って組み上げています。アウターカップも専用の樹脂製のライナーチューブ付きと、ダメージを受けやすいリヤ変速機のアジャスター部分のみ、アルミのシールド付きで組んでいます。明らかに変速レバーの操作感は軽くなって、レスポンスが向上しています。

 

デュアルコントロールレバーも、エルゴパワーシフターも、シフトケーブルの巻き取り部分のアールがきつくてストレスがかかって、ニップルの部分からインナーケーブルが切れたり、ほつれて動きが重くなってミスシフトの原因になることがあります。シフトインナーケーブルの抵抗が減ることで寿命も長くなるはずです。1年半使っていますが変速レバーの引きも軽く、戻りもスムーズでインデックス変速は同調不良を起こすことなく作動しています。2年目に入る前にデュラエースのインンーとアウターへ、同時に交換するつもりです。ではでは。