クマさんのバイク専科

タイムのエッジのハンドリングが変だ!

 

電動メカ、メカニカルにしても、手をブレーキレバーから放さないインデックス変速やプログラム変速が常識の時代に、変速システムの進化の過程を体感して振り返れるように、スチール製やカーボンフレームで、ダウンチューブの変速レバーのバイクを常に稼働できる状態で1台持つようにしています。それまでは、インデックス機構無しのカンパニョーロのコルサレコードのダウンチューブの変速レバーで、カンパニョーロのレコード10段変速機とレコードフロント変速機、10段のレコードコンパクトドライブの組み合せで、20スピードで運用していました。

 

手元シフトレバーに対応している、最新のチェーン、歯先をコンピュータ設計したフリーのスプロケットやチェーンホイール、リヤやフロントの変速機など、変速システムの動きの素早さは魅力的で、手元シフトレバーのエルゴパワーシフターとは違う、人間がダイレクトに操っている感があります。上位モデルはスラム、シマノ、カンパニョーロは11段化しています。リヤエンド幅は10段スプロケットの時代から130mmで同じなので、リヤ変速機の内外へのプーリーの移動幅は同じはず。

 

11段化した時の歯先間隔や歯先の厚さの差はわずか10分の1mm前後。ダウンチューブのマニュル変速なので、11段シフトの22スピード化をどうにか実現できました。その自己責任でミキシングパーツで組み上げたタイムのエッジに不具合が発生です。でもメカトラは変速システムではありません。組み込んだのは、カンパニョーロのコルサレコードのフリクション機構入りのダウンチューブの変速レバー、10段のリヤ変速機、レコードの11段チェーン、シマノの11段スプロケットの組み合せで、22スピードのマニュアル変速を実現しました。走ってみると22段のマニュアル変速はスムーズでまったく問題無しと言うより、片手を放すのでバランスをとるのでちょっと恐いけど、小さな変速レバーでの素早くリニアな変速は魅力的でした。

 

でも、走行するとハンドリングがおかしくなっていました。タイムの特殊なヘッド小物の不具合でしょう。クイックセットのヘッド小物は、上カップを回すだけで球当たりを調整できます。ハンドルの動きを確認すると少し動きが重いようです。でも、普通なら緩む方向に変化するのですが、今回は引っ掛かりが発生して、ハンドルを切れ込むと戻りにくいので、バランスをとって走りにくいのです。思った走行ラインをキープできなくて、ぐらぐら走って危険すら感じました。ダウンチューブの変速レバーへ手を伸ばして変速操作をためらうほどのハンドリングの不具合でした。立ち止まって3mm径のピン状の工具2本を上カップへ差し込んで、半時計方向へ2分の1回転回してヘッド小物を緩め、フロントフォークの回転が軽くなるように調整をしました。

 

フロントフォークの動きは軽くなりましたけど、走ってみるとハンドルを取られる症状は変わらず危険な感じでした。フロントブレーキのみをかけて前後へゆするとガタが出ていました。その状態で土曜マジカルを走って、ふらふら左右にとられるハンドリングをカバーするために、ブラケットから手を放せなくなり、緊張で首や肩や腰の筋肉がバリバリに張ってしまいました。この疲労は翌日のライドにも響きました。クイックセットのヘッド小物になにかの異変が起きています。特殊なヘッド小物で、専用のシールドベアリングが採用されていて、オーバーホールしてみると、時々この金属製のケーシングが割れていたり、透明な樹脂製のリテーナーの中に収められた、小粒のボールベアリングに不具合が発生していることがあります。

 

エッジのステムを引き抜いて、上カップを反時計方向へ緩めて、ヘッド小物を分解すると、上のシールドベアリングがばらばらになって外れました。中の透明な柔らかい樹脂製のリテーナーが切れて、小さなベアリングが1粒外れていました。こんな小さなベアリング1粒と、切れた樹脂製リテーナーがヘッド小物の回転の不具合を発生させていたのです。下側のシールドベアリングは無事でした。上下のシールドベアリングを新品に交換して組み付けます。シールドベアリングの取り付け方向や、下側の樹脂製シールドの取り付け方向に注意して、フロントフォークを通して、上カップの2本のピンを差し込んで時計方向へ締めて、球当たり調整して作業終了です。

 

しかし、この専用のシールドベアリング高過ぎだな〜。VXRS 以降のタイムのフレームはヘッド小物の下側だけがオーバーサイズ化されているので、新旧のタイムユーザーは、ベアリング径も樹脂製のシールドのサイズも違うので、両方のサイズを用意しなければならないので面倒です。リヤエンドのリプレースのブラケットも、1本止めと2本止めの2タイプになっています。シートのクランプ金具はエアロタイプ、エッジは28mmシートポスト対応モデル、27、2mmタイプになっているので、メカトラブルの発生の時スモールパーツの取り寄せのタイムラグが嫌なので、タイムのフレームのためのスペアパーツのストックがどんどん増えています。