クマさんのバイク専科

愛用のルーフキャリヤとバイクの不調を解消!

バイクって乗っていると色々起こります。先月はグリップポジションが遠いと感じて5年ぶりで見直しました。73度ヘッドアングル対応のステムのリーチを10mm短くして、ドロップバーは旧型のイーストンの EC90エキッププロのシャローから、EC90のSLX−3のシャローに換えて、リーチも10mm近くしたばかりです。その前の月にはブレーキケーブルとシフトケーブルを交換して、バーテープも巻き直していました。古いバイクですから、体力の変化に合わせて時々ポジション調整のパーツ交換が必要になっています。シフトケーブル、ブレーキケーブル、チェーン、スプロケット、チェーンリング、ハンガーベアリング、ヘッド小物のベアリングなど、もちろん消耗パーツは交換しています。

 

サポートカーに載せている、ルーフキャリヤまでおかしくなって来ました。スーリーとテルツォの組み合わせの20年近く使っているルーフキャリヤが経年劣化してプラスチック部分や金属部分が壊れ始めています。雨風や太陽光にさらされてですからよく耐えたと思います。フロントフォークのエンドと、後輪をレールに固定するタイプが危険な状態になっています。フロントフォークのエンドを固定するタイプのシャフトの先端のクイックナットのような役割のアルミ合金製のナットからシャフトが抜け始めています。スチール製の10mm径のシャフトを20cmくらいのレバーで締め込んで、エンドを挟んで固定する構造です。

 

レバーを回してスチールのシャフトが引っ張られると、先端のアルミナットが抜けて来て、どこまで閉めても固定できなくなりました。もう少しでナットが抜けそうです。4月にこのアクシデントが発生して、アルミ合金のナットが抜けないように、スチール製シャフトの先端を潰して広げて、物理的に抜けないように修正しましたが、再び抜けて来ました。このシャフトは経年劣化によるこのトラブルが発生するようで、後期モデルを見るとシャフトの構造が変わって対策品になっていました。期待しないで、一応在庫を問い合わせましたが、もう古いモデルなのでスペアパーツはないそうなので、自分で改造することにしたわけです。

 

アルミナットを取り外して、スチールシャフトの先端を叩いて広げて、かしめて止めてあるのをやめて、スチールシャフトの先端を8、7mm径にグラインダーで削って、M8のダイスでネジを切って、ステンレス製のワッシャーとナットをネジロックを塗って締め込んで、振動で抜けないように加工しました。これで安心してバイクをセットできます。さて、タイムのアルチウムトランスリンクは、カンパニョーロのレコード11段用チェーンの交換と、リヤ変速機の変速不良の原因究明と解消です。チェーンはノギスで測るまでもなく、伸びた見本に使えるほどに消耗していました。横方向のヨレっぷりもすごいものでした。1年間お世話になりました。

 

同じコマ数の位置で、専用チェーン切りで新しいチェーンを切って、フロント変速機側にアウタープレート側を通し、リヤ変速機側は上プーリー、下プーリーへと通して、専用のアンプルタイプコネクティングピンを内側から外側へ通し、末端が0、1mmになるまでチェーン工具の矢で押し込みます。ブルーのアンプルタイプ部分を折り取って、外側から閉鎖機構を閉めたチェーン工具にピンを押し込んだチェーンをセットして、チェーンのズレを防止するピンを差し込んで、矢をピンの先端までねじ込んで、触れた一から4分の3回転ハンドルを回して、ピンをかしめます。

 

アンプルタイプコネクティングピンでつないだチェーンを工具から外して、そっと左右に力を加えて幅を広げて、チェーンがスムーズに動くようにして11段レコードチェーンの交換作業は終了です。これでインデックス変速の切れ味は向上するはずです。さて、その肝心のリヤ変速機のトラブル解消です。シフトケーブルは交換したばかりで、フリクションはかなり少ないはずなのにミスシフトが起こります。マイクロアジャスターが抜けるほどにケーブルを張ってもインデックス変速がずれるのです。

 

ローギヤに変速すると、10段目にオートマチック変速するようになって、とうとうローギヤに変速できなくなりました。これはシフトケーブル抜けです。リヤ変速機を点検すると、シフトケーブルを固定する部分のカーボンボディが欠けていました。これではいくらボルトを締めても止まりません。パンタボディのシフトケーブルの当たるカーボン部分が削れていました。ボルトやワッシャーが金属製ですから、ここに応力が集中してしまうんですね。ここにぴったりセットできる金属製のワッシャーを作りエポキシ系接着剤で接着して、金属製ワッシャーとワッシャーの間にシフトケーブルをセットして固定しました。これでシフトケーブル抜けも解消です。ではでは。