クマさんのバイク専科

ルーフキャリヤのフォークを固定するシャフトの修理!

 

日本に乗車スペースとカーゴスペースが一体化したレジャーワゴン車の文化は定着しないと言われています。現実にモデルは減っています。背の高いワンボックス車がファミリーカーとして普及しています。荷物のスペースも大きいし、バイクも中にしまえます。シート構成によっては前列から2人、3人、2人の7人乗りも可能になります。2台エスティマを使っていたのも、スペースがあって荷物も詰めて、シートアレンジによって7人乗りだったからです。でも、ワンボックスタイプは、日本国内でも東京ー天草、東京ー函館などの10時間以上の長距離移動をすると、頭の位置が高いので揺れによるダメージが大きいことに気がつきました。

 

ヨーロッパをロードレースの活動で長距離移動すると、ワンボックスでの移動と、ボルボのワゴンや、背の低い7人乗りのルノーのエスパスでの移動では同じ距離を移動しても疲れが全く違うことを体験しました。ボルボのワゴン、ワーゲンのパサート、アウディのクワトロ、ランチアのデルタインテグラーレ、ベンツの300ステーションワゴン、そして、イギリス仕様のトヨタのアヴェンシスに乗って長距離移動したのが印象に残っています。その中ではクラッチ付きのパサートの剛性とメカニカルグリップの良さが印象的でした。足回りが少し柔らかめですが4駆のオートマのアヴェンシスがアンダーパワーだけど、雨でも雪でも安心で疲れないなーと思いました。ベンツの300もいい車でしたがエンジンが大きいのに動きが重い感じでした。

 

ワゴン車はルーフキャリヤにバイクを乗せるにも簡単です。レースや合宿のライドでサポートカーとしては最適です。アヴェンシスでは5人乗りでは5台のバイクを雨や太陽にさらすことになりますが、2人乗りの移動ならアヴェンシスワゴンに7台のバイクと車輪と荷物を収納できます。雨の中を走ったときはバイクを下ろした時にワコーズの水置換性のあるラスペネかメンテルーブを、変速機、ブレーキ、チェーンとかケーブルの入り口にスプレーしておきます。サドルにビニール袋をかぶせて電工テープで取り付けることもあります。

 

アヴェンシスのワゴンを手に入れる前の車は、トヨタのスプリンターカリブ4駆ワゴンでした。中央高速の相模原付近だったと思います、24万kmでピストンがバルブを突きあげて白煙をあげて終わりました。今のルーフキャリヤはトヨタの4駆のカルディナワゴンの時に購入したルーフレールに取り付けるタイプのルーフキャリヤです。カルディナが24万kmでエンジンストール、バルブタイミングがずれて息の根が止まりました。次のアヴェンシスは23万kmでエンジン音が大きくなって交換。そして、2台目のアヴェンシスが6万km、合計で53万km雨ざらしで使われてきたわけです。問題発生はテルツォのフロントフォークを固定して、後輪をバンド止めするタイプのキャリヤです。20年くらい雨ざらしで使っている5台のバイクをセットできる、テルツォとスーリーのミックスのルーフキャリヤです、プラスチック製のパーツが経年劣化してもろくなっています。

 

問い合わせてみると、20年以上前の旧型なので、現在ではスーリーもテルツォもほとんどスペアパーツがなくなっていました。両社のどのモデルかのスペアパーツで代用できるかはこれから実物を見たり、カタログで見て試そうと思っていますが、かなり重要なフォークエンドを固定するシャフトの先端のアルミ合金製のナットが壊れていることが発覚しました。フロントフォークのエンドを止めるシャフトの先端のアルミ合金製のナットが崩れて、ハンドルを回して締め込むと、かしめて止められているシャフトが抜けそうになっています。これが原因でハンドルを回してもフォークエンドを挟んで固定することができなくなっています、危ないところでバイクを落とすところでした。

 

シャフトをルーフキャリヤから外し、抜けかけているアルミ合金製のナットをハンマーで打ち出してシャフトから取り外しました。分解してじっくり先端部分を見て、どう改造すればフォークエンドを固定する先端のナット部分を修理できるか考えました。粘りのあるスチール製で、9mm径の丸い断面の中央部分を削って、ルーフキャリヤの同じ形状の穴にセットするとシャフトが回らないようになっています。アルミナットを取り外したスチール製のシャフトの先端部分を、8、7mm径にグラインダーで削りました。やや先端を細めに削ってネジを切るきっかけにしました。

 

M8の1、25のダイスでネジ山を13mm切りました。このシャフトの先端部分のネジに、フロントフォークエンドとほぼ同じ23mm直径で、中心に8、75mmの穴をあけた厚いステンレスワッシャーを通し、ネジロック剤の代わりに接着剤を塗った皿付きのM8のナットをねじ込みます。さらにねじ山に接着剤を塗った袋ナットをシャフトの先端へねじ込んで、2枚の13mmスパナで皿付きナットと袋ナットを締め合せてしっかり固定しました。これで振動があるルーフキャリヤでも緩むことはないと思います。これでシャフトの先端部分が完成です。

 

次は前輪3本、後輪2本をセットできる、フロントフォークのような形状で、使用しないときは90度倒して折り畳める構造のルーフキャリヤです。樹脂製のグリップが劣化して1個が割れました。このままではいつ壊れるかわからないので、金具の固定ネジ10個の交換です。ホームセンターでM6の30mmの六角頭のステンレスボルトと、それをセットできる樹脂製のグリップを探して、ボルトを通して、古いボルトと樹脂製グリップを丸ごと交換します。ネジはサビの発生を考えてやっぱりステンレス製にしました。ではでは。