クマさんのバイク専科

シェイクダウンしたピナレロのパリ!!

イタリアでデザインされて台湾で製造されているピナレロのカーボンフレームですが、
アルミ合金の時代は、ほとんどがイタリアの製作協力工房で製造されていた時代がありました。
先週の日曜日に決断して手に入れたピナレロのパリは2005年に入荷のイタリアで製造されたモデルで、
ちょうど11年前の製品です。
この当時のピナレロはドイチェテレコムのスポンサードをしていた頃で、
アルミ合金のティグ溶接フレームにカーボン接着シートステーに
カーボンフォークのモデルがフラッグシップモデルで絶好調でしたね。
超軽量アルミ後金フレームの後継モデルがこのパリです。

そんな1mm肉厚を大幅に切った熱処理アルミ合金の超軽量チューブをティグ溶接で組まれたフレームは1kgを切っていました。0.5mm以下の超肉薄だけに軽いのは軽いけれど、大口径に成型されたトップチューブやダウンチューブなどは、
指で押しても変形するほどで、トップライダークラスの走りでのフレームのバネ感の賞味期限は短く、3ヶ月くらいと言われ、
初期のバネ感が変わっていくという究極の製品でした。
熱処理アルミ合金のフレームはティグ溶接後にも熱処理炉で指定温度で数時間という手間ひまがかかった製品で、
フレーム価格は30万円以上が普通でしたから、ランニングコストは半端じゃありません。

30万円以上する超軽量アルミフレームが一世風靡しましたが、一般ユーザーにとっては、耐久力に明らかに問題がありました。
もうすぐそこに軽くて耐久性がある、フルカーボンのフレームが主流になる時代が迫っていました。
そんなアルミ合金フレームの時代の末期に登場したのが、肉厚が1mmクラスのハイドロチューブを採用したアルミ&接着カーボンフレームです。
ピナレロのパリではシートステーとフロントフォークにカーボンが採用されています。

土曜日のマジカルミステリーツアーでシェイクダウンしたピナレロのパリでした。
ポジションはいま乗っているタイムから移植したのですが、フレームスケルトンがまったく違うので、
細かいところでズレていました。
ポジションの設定の基本的な傾向は間違っていないけど的な感じですけど、
どうすればすっきりするのか、サドルやハンドルの微調整の判断が難しい、
走りながら微妙な違和感を感じながらのライドになりました。

ジャージの背中のポケットには4種類の工具を入れました。
サドルの前後位置や取り付け角度を調整する8mmスパナと5mmと4mmアーレンキー、
ハンドルやステムを動かす5mmと4mmアーレンキー、
エルゴパワーシフターのブラケットを動かせるようにT 25トルクスレンチを持って走りました。

サドルの取り付け角度、前後位置が、1mmや2mmの違いで、もの凄い違和感が発生したり、
すっきりしたりを体験しながらのライドになりました。
そんな微調整を繰り返しながらのライド中にシートピンの締めが弱かったらしく、
少しずつシートポストが沈み初めて、30mmくらいサドルが低くなってさすがにおかしいと気付きました。
何だか大腿四頭筋のあたりがストレスでもやもやしてきて、変だなーと感じたんですが、
みんな走っているので止めるのは悪いなーと思って走り続けていましたが、
さすがにこれは無理だと思い、みんなに止まってもらってサドルの高さを直しました。

シートポストのPINARELLOのロゴがPINAまで沈んでいました。
しかし、ロゴが全部見えていないのはカッコ悪いな。
ショップのスタッフの森さんからは、見時を消してしまえば気にならないんじゃありませんか
とアドバイスいただきました、なるほど。
トップチューブが水平のホリゾンタルフレームで、
いつも使っているフレームの場合は、フレームサイズ515mmです。
ピナレロのパリは芯—トップで525mmと聞いていたのですが、実際に測って見ると530mmありました。
15mmも大きいフレームだったのです。しかし、トップチューブの長さは525mmで最適な範囲です。


最近のフレームで、実はスケルトンの中で気になっているところがあります。
それはフロントセンターの長さです。ハンガーの中心からフロントハブの中心までの距離です。
タイムのXXSは576mmだったかな。ボクの経験では585mmくらいが欲しいと思っています。
平坦コースの直線を走っていても、ダウンヒルを走っているときも、
バイクの安定感に関係するのがフロントセンターだと思います。
もちろんヘッドアングルやフォークオフセットやトレイルも重要だけど、
ホイールベースに関わるフロントセンターがけっこう重要と思っています。
パリは580mmあって安定していました。ではでは。