今年のツールでは、何だかカーボンフレームの自転車が、落車やモーターサイクルとのクラッシュで壊れていましたね。熱狂した上りセクションの観客は道を塞いでモーターサイクルを止めてしまったり、選手を止めてしまって手がつけられません。そういう規制をしないところが自転車文化を大切にするツールなのかもね。今年のツールも落車は相変わらずけっこう起こっていて、後半も雨のセクションはヒヤヒヤものでした。
それでも25mmや28mmの太いタイヤを使う事で、路面とのグリップは増しているからドライコンディションでのダウンヒルやコーナーリングも恐ろしく速いねー。ダウンヒルのスペシャリストってやっぱりいて、上り坂セクションではヒルクライムが得意な先頭の選手にやや遅れても、コーナーでかなり攻めて追い付いて行きますね。コースの下見で入念にレコードラインをチェックしているんだろうな。尋常じゃないスピードでブランドコーナーへ突っ込んでいました。巧いライダーは腕から力も抜けてハンドリングをキープしているし、視線はかなり先を見て安定していますね。とにかくドライコンディションでのダウンヒルはスピードアップしています。
集団で下っていて、タイトコーナーに差しかかると、シマノとカンパニョーロユーザーで、バイクのスピードコントロールの距離が違いますね。ぎりぎりまでスピードを落とさないレイトブレーキのしかたがドライコンディションでははっきり違っています。カンパユーザーは明らかに手前の直線部分からブレーキングを開始してスピードコントロールするので分かります。シマノユーザーはドライコンディションでは、ぎりぎりまでスピードを緩める事なく、ここというポイントでグググッとブレーキングしてハイスピードやブランドコーナーをクリアしていました。これは明らかにシマノユーザーが有利でしたね。
2016年のツールは、ディスクブレーキが花盛りのはずだったけど、今年はダイレクトマウントのキャリパーまででしたね。でも2016年kら2017年の市場では、すでにどのフレームメーカーも完成車メーカーのカーボンフレームに、チェーンステーとフロントフォークにスマートなディスクブレーキ直付け台座を埋め込んだ、ハイドロリック(油圧式)のディスクブレーキ仕様がラインナップされています。ハイドロリックケーブルの処理に合わせてフレームやフロントフォークが造形されています。
2017年のタイムは最上級モデル少し変わって、ディスクブレーキ仕様とノーマルブレーキキャリパー仕様の2本立てのラインナップになります。フレームの規格も変わる革命が起こっています。リヤエンド幅はMTB と同じく広げられて、ディレラーの反対側からスキュワーを差し込んでぐるぐるエンドへネジもむ、インスルータイプが増えるでしょうね。来期以降はそっちへ向かう可能性がありそうです。ではでは。