クマさんのバイク専科

気になっていた増4父ちゃんのポジションを変更!

黒姫高原るんるん合宿の7月に中日から参加した、増4父ちゃん。今回の黒姫合宿でもっとも進化しました。この1年近くサドルの前後位置を後ろへ引いているにも関わらず、フィールドでもローラー台でも、腰が前気味で、腰椎の曲がりが気になるライダーがいます。パワーを発揮して回しやすい腰の位置の設定になっていないと感じていました。

 

ところが、プロジェクトMのフレームのシートポスト径が特殊なので、WR のSRSのサドルを通常のシートポストより20mmくらい後ろへ引ける、シートセットバックできるモデルは径がオーダーになります。それで、いままではフィジークのアリオネスタンダードサドルのレールをスライドさせて、一番後ろへ引いて対応していました。

 

それでも、走りを見ると踏み下ろす脚のパワーを、樹脂店を通過したところから生かし切れていないペダリングをしていました。しかも、爪先立ちのペダリングでケイデンスを上げてパワーをカバーする走りをしていた、増4父ちゃんの走りでした。実はこの1年ぐらい改善したいと気になっていました。どうしたら踏めて回せる腰の位置を実現できるのだろうと、ずっと考えていました。やはりRSRのシートポストでサドルを後ろへ下げるしかありません。なんと、父ちゃんが黒姫合宿7月に持って来ていました、さすがです。

 

早速交換してサドルの位置の最適化に1mm単位で慎重に取り組みました。これでペダリングはがらりと変わりました。踏み込む脚がパワーを発揮できて、股関節周りの筋肉へのストレス、上死点を足が通過するときの詰まった感じも解消できたようです。雨の降った合宿の2日目のお昼ごろからフィッティングを始めました。

 

一旦、昔のままのサドルのポジションで20分間ウオームアップしてもらって、フォーム全体のバランスや体の動き、特にペダリングの上死点を足が通過した入力ポイントがどこかを入念にチェックしました。最適な腰の位置より前に固定されています。骨盤と背骨をつなぐ腰椎のところで深く曲がって支えるので、筋肉的にもストレスが発生して、体重を乗せて踏み込めないのでパワーを発揮できないばかりか、腰が疲れやすくなっていました。

 

これもサドルの位置の最適化で解消されて、本来持っている脚のパワーでいままでより踏めるようになることは確実です。サドルを20mmほど後ろへ移動して、ペダリングを確認しました。尿道の圧迫が発生しないように、わずかに見た目を前下がりに取り付けて、サドルの上の面の角度を設定して、改めてサドルの高さを確認しました。シートチューブの延長線上にクランクを止めて、膝を伸ばして脚を真っ直ぐにしたときに、足の甲が地面に対して水平になる、ペダリング中に下死点を通過する脚は、かなり膝関節が曲がり、ゆとりが生まれる、やや低めに感じるサドルの高さに設定します。

 

サドルを後ろへ引いた事で、上死点を通過する屈曲した脚の踏み込みのフェーズへ移行する動きが、膝関節がわずかに開くのでスムーズになります。クランクを踏み込む位置は少しでも早い方がペダリングの効率はアップします。しかも踏み込みやすいのでパワーも増すし、ケイデンスが自然に上がる事でもパワーアップします。むしろ、踏み込み過ぎないようにペダリングする事が、長くいいスピードで走るポイントになります。この設定へ移行すると、クランクをぐいっと踏めるので、増4父ちゃんの今後の課題は、実はケイデンスを意識して、踏み過ぎないペダリングをする事になるはずです。

 

今回の黒姫高原最終日の上越市までの40kmダウンヒル、黒姫高原へ帰る40kmのアップヒルのコースで、増4父ちゃんはもの凄いパフォーマンスアップを実現してしまいました。下りはいつものように走っているようでいて、時速40kmオーバーでグイグイ踏み込んで走っていました。妙に新井の道の駅に付くのが早い感じでした。寿司屋の回転の時間に合わせて再スタートしました。

 

上越市の富寿司でお昼ご飯を食べて再スタートしました。増4父ちゃんは下りでも明らかに踏めて、ついつい嬉しくなって踏んでしまったそうです。下り坂のセクションですでにポジション変更の効果は表れていました。いままでみた事のないパワフルなペダリングで走っていました。下りセクションでなんと20分も早く上越市へ到着しました。目に見える速さの違いです。

 

さて帰りは道に迷わないように18号線を上る事にしました。ここでも増4父ちゃんのペダリングは全然違っていました。いつもは上りセクションをくるくる回すペダリングでしたが、今日はケイデンスも高く、踏み込みもパワフルでした。これでどこまで続けられるんだろうと心配していましたが、何と信濃町まで帰り着いてしまいました。驚異的な速さでした。いままでの上越市ライドより増4父ちゃんは30分以上タイムを短縮していました。もちろんパワーを発揮いているから走ったあとは疲れますけど、痛くなったりストレスが集中する場所がなかったから完走できたのだそうです。もっとも7月に進化したのは増4父ちゃんでした。ではでは。