クマさんのバイク専科

カンパの剛性の高いタイヤレバー凄い!

イタリアのコンポーネントメーカーの老舗カンパニョーロは、昔は大工具セットという50万円近くする、カンパニョーロのパーツを組み付けたり、ハンガーやヘッド小物を取り付ける、スペシャル工具キットを立派な箱入りで作っていました。ヘッド圧入工具やヘッドチューブやハンガーフェイスカッターなどの中工具セットもありました。いまやアヘッド小物全盛でそんなもの必要ないですけどね。

 

そういえばアルミフリー専用のスプロケット交換工具もありましたね。そんな自社のコンポーネントパーツの性能を100%引き出すために、小さなフレーム工房に向けて作っていたわけです。そんなフレームへ組み付けるための前段階からの工具にこだわりがあったカンパニョーロでしたが、最近は自社ブランドの純正工具は、11段と10段のチェーン工具だけで、それ以外の工具をアウトソーシングに任せてしまったところがあって、クランクシャフトからシールドベアリングを着脱する工具や、ハブのボールレースを着脱する工具など、他メーカーが親切なモデルを作っています。

 

片側のクランクにハンガーシャフトが一体化され、反対側のクランクをハンガーシャフトのセレーションへ押し込んで、フィキシングボルトで固定する構造のクランクは、着脱工具が大がかりなのですがこれも自社では生産していなくて3万円近くだったかな。そんなカンパニョーロがいま力を入れているのがカンパニョーロブランドと、フルクラムブランドの完組みホイールです。クリンチャータイヤ用、クリンチャータイヤとチューブレスタイヤの兼用の2ウェイフィット、そしてチューブラータイヤ用リムがあります。

 

カンパニョーロの中でも2ウェイフィットのリムのモデルは、タイヤをどちらかを選択できるのでけっこう人気があります。ところが、現実には同じ700Cホイールでも、クリンチャータイヤのビードとチューブレスタイヤのビードとでは構造が違います。とにかくクリンチャータイヤが収まりにくいんですね。ビードを引っ張り上げるときに、ビードがきつくて中に入れるチューブをビードで挟みがちで、かなりタイヤをセットする作業に慣れていないと、挟んだまま空気を入れてバーストの原因になりかねません。

 

カンパニョーロはタイヤレバーを製造しました。硬質プラスチックというだけでなくカーボンチップを混入して、ハイプレッシャーをかけて成型しています。表面はツルツルで適度にタイヤとの摩擦を避けて滑って、タイヤの中へ入れやすくなっています。広がっている部分はスポークに引っかけるみそが2本着いていて、タイヤビードをリムの中から引き上げて、スポークへ仮止めして、ビードを外す作業をできます。

 

ミシュランなどの使いやすいタイヤレバーは色々ありますが、そんな力のいるタイヤビードをリムの中から引き上げたり、逆にリムの中へビードを落とし込む作業の時に、カンパニョーロのカーボンチップ入りのタイヤレバーの剛性は、きつくなったビードブへしっかり差し込めるので、へにゃへにゃ変形すりエンジニアプラスチック製のタイヤレバーと比較すると、頼りになるのがこのタイヤレバーの剛性感です。仲のチューブも傷つけにくいように角が円められているデザインです。

 

クリンチャータイヤユーザーならサドルバッグへ2本、チューブラータイヤユーザーなら接着したタイヤをリムからはがすのに1本持っていると、タイヤの着脱をスムーズにできます。しかも、このタイヤレバーならカーボンリムを傷つける可能性も減らせます。手に入れてみたい方はスタッフまでお問い合わせください、かなりお薦めの剛性感のある作業しやすいタイヤレバーです。ではでは。