クマさんのバイク専科

機械時計技師Tさんワクワクのタイム受け取り

金曜日の午後3時30分、だいぶ前にタイムのスカイロン、カーボンセミものコック構造の、エアロロードバイクの限定カラーモデルを発注していたT さんと、つくばのショップで待ち合わせでした。シマノのレーシングレスポンスを誇るアルテグラで組み上がって、納品寸前になっていました。スカイロンのブランドマークはほぼブラック、アルテグラも濃いグレーアルマイト、カンパニョーロのボーラワン35のラベルもグレーと、ほぼモノトーンで「真っ黒黒助」なバイクに仕上がっています。スカイロンもこれだけ大きいサイズだとチューブ断面がティアドロップ形状のエアロロードデザインが生きてきますね。

 

スカイロンを発注した頃のT さんの愛車のコーダブルームのポジションは、フルタイムワーカーとして、ハードな仕事を続けていてバイクライドできていなかったTさんの体調もあって、体へ無理がかからないように、サドルも低目の設定でしたし、ハンドルのグリップ位置も、かなりアップライトに設定されていました。だから、目の前にあるバイクのポジションは5ヶ月以上前の設定で、ハンドルはタイム純正のマッドブラック仕上げのコラムスペーサー2枚分、20mmほど高い設定になっていました。そうだった、その後、数回続けて黒姫合宿に参加してくれて、斑尾高原や黒姫高原を走ったり、室内でのフィッティングで煮詰められて、どんどんポジションが変更されていたのです。

 

Tさん、スカイロンは一応バイクのサドルやステムやハンドル、ブラケットのポジションを設定してありますが、煮詰めがほぼ終了しているコーダブルームのポジションと比較してもらうと分かりますが、黒姫合宿でサドルの高さも微調整されていますし、ハンドルのグリップ位置もかなり煮詰まっていて、納品されたタイムの設定とは少し違っていると思います。サドルの高さにはまだ上げる余地がありますし、前後位置の煮詰めもしたいと思います。SMPのレールの移動幅の大きいレーシングサドルは、尿道や座骨の圧迫を分散するのに、取り付け角度が命ですから、ヤグラにグリスを塗って戻すときに、かなり気を使い固定しましたから大丈夫と思います。

 

スカイロンのエアロシートポストのヤグラは、横から1本のボルトで締めるタイプで、トレックなどにも採油されているモデルと同じ構造ですが、ヤグラのアルミ製金具の摩擦する部分の滑りが起こりやすく、シッティングでグイグイ踏み込んだり、段差乗り越しした時などにサドルへ大きな力が加わると、ヤグラがずれて、サドルの取り付け角度が動いてしまうことがあります。ヤグラ金具のすり鉢状の面にはモトフレックスの、圧力がかかると固着するグリスを塗って再度組み上げました。大王Kさんのスカイロンでもこの現象がおきて、このグリスを塗ってから動かなくなったので大丈夫でしょう。

 

カーボンハンドルは腕が長いので、シャローデザインのアールの大きいモデルです。カーボンドロップバーですが、シマノのアルテグラのデュアルコントロールレバーのブラケットの上の面と、ドロップ部分が作るスロープを、もう少し快適にできそうな感じでした。ドロップバーの取り付け角度を動かし、ブラケットの位置も動かして、ドロップバーの上の直線部分、ブラケット、ドロップバーの下の位置を握って快適に走れるバランスを追求しようと思っています。

 

いよいよ12月に突入します、年末に向かって機械時計職人としての仕事がハードになるとは思いますが、つくばへ走りに来れるチャンスがあったら、土曜日か日曜日に、一緒にマジケルミステリーツアーを走りながら、フォームやペダリングを確認して、サドル、ステム、ハンドル、ブラケットの微調整をしながら走り、より快適な設定に仕上げたいと思います。暖かいバイクウエアを用意して走りに来てください。シェイクダウンまでワクワクでしょ。重めのギヤでスタートして、普通じゃない加速感を試してみてください。ではでは。

 

多分スカイロンのサドルの高さは、現在のコーダブルームより相当低く設定されているんじゃないかな。メジャーでハンガーの中心からサドルの上の面までの距離を計って修正するといいと思います。Tさんはスカイロンをクルマにしまい込んでいました。バッグを買いに来た増4とうちゃんと3人で、珈琲中山へイタリアンと富良野のトマトジュースを飲みに行きました。オーナーと珈琲店のスタッフに、増4とうちゃんが作ったくず餅をプレゼントして、夕方までお話しして解散しました。ではでは。