クマさんのバイク専科

WRのRSRシートポストが届きました!

フレームの剛性感に関係するとか、シートチューブを寝かせると、チェーンステーを長くしないと、後輪タイヤとシートチューブとのクリアランスが不足したりするので、フレームの素材がスチール、アルミ、カーボンと変化しても、シートチューブの角度が73度から75度半くらいの設計のフレームが多いんだよな。
特にチェーンステーを400mm以下と短く設計されるようになって、身長170cm以下のライダーにフィットするフレームは74度から75度半ぐらいに設計されています。


特に身長160cm以下のライダーにフィットするスローピングフレームは、トップチューブを短く設計する傾向があります。
ブラケットの位置を近くするために、トップチューブが500mm以下になるよう、シートチューブを75度以上に立てた設計になる傾向があります。
だけど、本当はライダーがクランクを回しやすく、踏みやすい腰の前後位置を実現する方が重要です。
サドルを後退させないと最適な腰の位置をサポートできないことが多いのです。


ライダーがパワーを発揮できる腰の位置が重要で、その位置にフィットするサドルの位置へmm単位で固定できて、快適なポジション作りが始まります。ストック状態の完成車に採用されているシートポストのヤグラでは、シートチューブの角度によっては、サドルを前後へ動かして最適なサドルの位置へ移動できないことがあります。
そんな時に必要になるのがシートセットバックタイプと呼ばれる、サドルを後ろへ移動できる構造のシートポストです。
20mmから30mmくらい後ろへ引けるモデルが用意されています。  


サドルの長さはだいたい280mmで製造されています。
140mmのポイントをサドルの中心として、シートチューブの中心の延長線と一致するように固定すると、きれいに見えますけど、シートチューブの立った設計で通常のシートポストの組み合わせでは、本当に回しやすく踏み込みやすい腰の位置より前に固定する、前乗りの状態に設定されてしまいます。
足が上死点を通過する時に、股関節周辺や前ももに詰まり感が発生して、踏み下ろしにくいと感じたらこの可能性があります。


走っていて、この詰まり感を解消しようとして、サドルを高く設定して逆に膝関節やその周辺の靭帯や筋肉など、脚への負荷を増しているライダーが多いのです。
まず、サドルの高さは、シートチューブの延長線上に右クランクを止めて、足を真っ直ぐに伸ばして、足の裏が地面と平行になるサドルの高さに固定します。
負荷を毎分80回転をキープできるやや重い負荷でペダリングして、ドロップバーの上の直線部分を握って、しばらくペダリングして、自然に腰の位置が移動します。
その回しやすく、踏み込める腰の位置をサポートするように、サドルの前後位置を調整して、股関節周辺の詰まり感を解消します。


2015年末に開催したフィッティングセミナーで、腰の位置を後ろへ移動しないと回せて踏み込めないライダーがいて、どうしても27.2mmのWRのRSRカーボンシートポストを必要でした。
交換用のWRのシートポストはすでにそれまでのフィッティングで使いきっていました。
そこで、愛用しているタイムに取り付けていたRSRを取り外して付けることになりました。
実はサドルのポジションが出ていたので、サドルを動かすのはいやだなーと思っていました。


でも、RSRの27.2mmの予備をもう1本も持っていなかったので、しかたがないので取り外して移植しました。
WRの取り扱いはインターマックスで当然27.2mmを在庫しているだろうという読みでの移植作業でした。
ところが在庫を調べてもらうとスタンダードなブラック仕様でもないそうです。
しかも、再入荷はいつになるか、だいたい3ヶ月後になりそうというインフォメーションがきました。


2年もお尻や尿道の痛さに耐えて探して、やっとたどり付いたのが30年前のサドルで、レールがサドルを後ろへ引けない形状です。でも、いまのところセライタリアのターボマチックを変える気にはなりません。
しかたがないので、タイムのオリジナルの軽量なシートポストのヤグラ金具を加工して、サドルの先端近くの絞り込まれたレールの形状に合わせて削って、サドルを通常モデルより20mmくらい後ろへ引けるようにしました。


サドルの高さ、前後位置、取り付け角度をメジャーで計測して、その数値にセットしました。
それでも、シートポスト交換する前のフィーリングへ戻りませんでした。嫌な予感が的中しました。
土曜日にシートポストが届きましたよと手渡され、5月の佐渡ロングライドまでにベストフィットするポジションに煮詰めたいので、すぐにシートポストを交換しました。


2本の前後のボルトを5mmアーレンキーで締めることで、サドルの固定力を調整するのと、サドルの取り付け角度を調整できるヤグラの構造です。
高さ、前後位置、取り付け角度とも、デジタル的なデータに沿って設定しましたから大丈夫なはずでしたが、乗って見ると微妙に違う感じです。土曜日も何だかなーな微調整が続き、走りながら何だかな〜と思いながら走り、日曜日のライドでも何だかな〜な感じを微調整しても解消できず。
とうとう火曜日になってしまいました。何が違和感の原因なのか?。
悩めるライダーのまま5月に突入しないように頑張って調整しましょう。ではでは。