職人マツナガ通信

6月14日

エンビ。
僕らの世代では、エンビといえば、塩化ビニールです。
んなぁ訳ないか。
エンビカーボンリムにサピムスポーク、クリスキングハブの組み替えが終了です。
カーボンリムということで、
アルミリムの組立とは多少気のつかいかたが変わってきますが、
基本は同じ手順です。
まずは、縦ふれをとり、
ある程度収まってきたら、
センターに向けて左右の振れをとっていく。
一気に締め上げるのではなく、
ある程度締め上げたら、
ホィール全体をしごいて、スポークのねじれやニップルとのかみ合いのねじれを取り、

また振れ取り台にのせて、おなじような作業をくりかえし、
しごいた後に振れがでなくなったらできあがりとなります。
カーボンリムのくみ上げは、軽量のアルミリム共通するところがあります。
調子にのって、スポークテンションをあげてしまうと、
リムのニップルホールがスポークの張力にまけて浮いてきてしまうのです。
カーボンの場合は、ニップルホールが割れてきてしまうでしょう。
この辺りのことをよく考えて、カーボン専用の設計につくられた構造のものがいいリムと思います。
エンビは実測285gという超軽量級のリムにしては、
組んでいて不安感がありませんでしたので、良くできているのでしょう。
スポークテンションは、マニュアルに書いてある通りの数字に持っていきます。
さて、ラジアル組からタンジェント組にかわって、
どう乗り味がかわっているか楽しみですね。
ホィール遊びは、自転車遊びの中でも、
変化が体感できる、極上の遊びですね。