職人マツナガ通信

6月21日

収束。
少し間があいてしまいましたが、
カンパニョーロEPSの組み付けです。
前回までは、有り余る電装コードをどこへ収束するか、で壁にぶち当たりました。
前にも書いたと思いますが、
シマノDi2は、変速機、レバー、バッテリーケースからくるコードを、
集結する内蔵コネクターを単独で作っているので、
各コードをなんとかフレームの中に治めれば良かったのですが、
カンパニョーロの場合は、バッテリーケースに集合させているので、
バッテリーケースからのびている、変速機、レバー各部へのびるコードを一旦フレームの中に治めなければなりません。
専用設計のフレームは、バッテリーケースに真下に穴があいています。
作業をしているクロモリフレームには、穴はできるだけ明けたくなく、また明けたとしても補強のロー付けをする必要があるので、これば×。
ちなみに、ボクが穴を開ける目安ですが、
実走時におけるフレーム各部へかかる応力値をもとにつくられた、
クロモリのバテッドチューブを参考にしています。
バッテトチューブというのは、応力に応じて肉厚をかえているチューブです。
応力のかかるところは、肉厚になっています、
なのでチューブの肉厚部分にあたるところには、穴をあけないようにします。
カーボンに置き換えてもフレーム形状がダイアモンド型であるかぎりかわらないと考えています。
さて、何処に開けるか。
ボトムブラケットの下が一番安全でまた、みえにくいというメリットもあります。
もちろん開ける穴の大きさにもよりますが。
入れられることはわかりましたが、
さてどこから出すか。
考えました。
ボクの場合、こういう事を考えるには、
必ず現物をみながらでなければダメなのです。
じーっと見つめて考えます、行き詰まると、
チョコレート食べて珈琲なんか飲んだりします。
表に出さなければならいのは、リアメカとフロントメカコード、それも必要十分だけ。

そこで、思いつきました。
バッテリーケースからくる三本のケーブルは一カ所の穴から入れて、
フロントメカとリアメカのコード別々の穴からだす。
ボトムブラケット下に三つの穴を開ければできるはず。
アタマの中では収束できたのですが、
あの小さなボトムブラケットのなかで、
五本のコードが複雑に折り曲がるのかは、やってみなければわからない。
バクチ的要素がつきまといます。
しかし、はずれは許されないので、
とにかく慎重に慎重に、考え考え進みます。
ということで、ボトムブラケット下に穴三つ開けました。