職人マツナガ通信

7月19日

凹み。
シングル変速仕様をダブルに変更作業のおえた、
Yさんの奥様のレストアバイクですが、
作業中にトップチューブノ凹みを発見しました。
再塗装ということでもあり、
折角なので、修正作業をしました。
凹んだ部分に、溶接につかうロー材を盛り、
ヤスリで面を仕上げて、凹みをうめます。
削りしろを作らなければならないので、
大盛りでもります。
この作業も部位やパイプの肉厚により、
できたり、できなかったりします。
今回は問題と判断できたのでやりました。

問題のリアブレーキは、フレームを加工することなく、
問題解決ができたのであとは、エンド幅の修正となります。
治具にのせて、リアエンドを強制的に広げていきます。
これも、靱性のあるクロモリのなせる技。
もちろんこの作業も、広げられる構造か、広げられる肉厚かを見極めて、
力の掛け具合を加減しながらやっていきます。
こうしてエンド幅を130mmに広げて、
ホィールがセンターにくるかをチェックして加工作業はおわり、塗装屋さんへはいります。
夏休みを奥様と一緒に走りたいというYさんのご希望をかなえるべく奔走しています。


こういう作業をしていると、
物理的な作業が、形のみえないものに応用できないか、
というくだらないことを考えたりします。
気持ちが凹んだとき、
ロー材あたるのは、慰めにあたることでしょうかね。
そうだとすると、慰めは大盛りでないとだめということになるますね。
やすりでけずって、元の形にもどすということは、
沢山の慰めの中から時間をかけて取捨選択していきながら、
もとの形にもどるということになるのでしょうかね。