職人マツナガ通信

7月18日

愚直。
チューブラータイヤ張り。
いまは、いいチューブラーテープ(両面テープ)がでているので、
作業時間の短縮と汚れにくさで、とても作業が易しくなりました。
少し前までは、リムセメントという接着剤をリムとタイヤに塗ってはめていました。
とにかく、この接着剤がやっかいで、タイヤをリムにはりつけて、
体重90kgの人がのっても剥がれないものなので、相当に強力です。
そんな糊が手や服や壁にベトベトと、どんなに注意してもついてしまいます。
あげくのはて、大枚はたいて買った新品のタイヤのサイドも、
ベトベトに汚れてしまい、見るも無惨な姿に、
なんて事になって、なんどなみだを流したことか。
新品のチューブタイヤは、リムにはめるときとても固い状態になります。
なので、新品を一発でリムにはめようとすると、
悪戦苦闘、ベトベトにさせてしまうので、
糊を付ける前に必ず、空で一度リムにはめて空気圧を上げてタイヤをのばす作業をします。
ボクは、これを仮はめと呼んでいるのですが。
この仮はめ、ベトベトをなくすだけでなく、
タイヤの縦ブレ防止のためにもなります。
新品ののびていない状態で、はめると、
はめるスタートのバルブ口と、
ゴールの反対側では、タイヤの張力が変わってきやすいです。
バルブ口は、あまり引っ張れないので緩い状態で、
最後のところは、ぱんぱんに張られた状態でリムに乗ることになります。
これを防ぐために、仮はめでタイヤを一度のばし、
外してから再度正式にセットします。
なので、リムテープを使っている今も、
必ず接着する前に仮はめをしています。
めんどうな作業なので、ついついはしょりたくなるのですが、
もう、それで何十年もやってきているので、はしょれません。
愚直ですね。