職人マツナガ通信

6月29日

ピナレロを駆るIさんのプロジェクトMの製作です。
心優しいIさん、最近のボクの体調を心配していただき、
いつでもいいよ! という優しいお言葉をおかけ頂きました。
次の方もいらっしゃるのので、あまり甘えてもいられずに。
そろそろ始めようと、図面をみています。
Iさん、ご自身でもいろいろ研究される方で、
ポジションもいろいろ試して、今のポジションができあがってこられました。
なので、そのポジションを尊重した設計にしようと思っています。
プロジェクトMをつくり始めるときのアプローチは。
まずは、いまま乗って来られた経歴を確認します。
長く乗って来られた方は、それなりの理由があってのポジションでしょうから。
乗って来られたかは、まず現在使用中のバイクを計測します。
その次に、身体計測をします。
身体計測のデーターで、ボクの持っている経験値から、ポジションをだします。
この、使用中のバイクポジションと計算したポジションをとを比べて、
違いがあれば、その違いの原因を追及して、いいポジションをわりだしていきます。
まずは、改めて、Iさんの現在使用中のピナレロの図面をみてみます。
こうやって、いろいろなメーカーの図面をみていくと、
各メーカー特徴がでてきます。
昔は、メーカー公表数字が、どうやってもこの数字にはならないでしょう、という図面がカタログに載っていたりしたのですが。
さすがに、最近は、そういうことが見当たらなくなってきました。
欧米のメーカーは、あまり小さいサイズをつくることがないようで、
単純に三角形を小さくしている設計がみられます。
ボクの勉強してきたフレーム設計では、フレームサイズが小さくなっても、
フロントセンター(BB中心からフロントフォーク先端中心までの距離)は短くするうと、乗りにくくなってしまうのですが。
この辺りを意識して設計されているのは、アンカー以外、あまり見当たりません。
なので、特に小さいサイズのバイクは、
プロジェクトMに乗り換えてもらうと、乗りやすく感じるのかもしれませんね。
Iさん、そろそろ始めます!