職人マツナガ通信

9月26日

エアロブリッヂ。
Fさん、お次はシートステーを取り付けます。
シートステーは、16Φの0.5mmでいきます。
シートステーがついたら、上ブリッヂをつけます。
通常ならリアブレーキを取り付けるための貫通穴があるところです。
今回はチェーンステー下にブレーキアーチがつくので、
上ブリッヂの役割は、剛性確保だけになります。
ならば、まん丸のパイプをつけるより、
エアロ断面のものの方がカッコいいじゃないかと考えが浮かびました。
そこで、マツナガコレクションボックスをガサガサと、
むかし、むかし、はやったエアロフレーム用の材料をさがしてみました。
ありました、ありました、翼断面に成型されているシートステー材が。
これなら短く切ってブリッヂとして使えます。
必要寸法をカットして、シートステーとの突き合わせがきれいになるように丸やすりで削っていきます。
いや~、手間のかかる作業ですが、たのしいですね~、こういう作業は。
フレームにあわせながら、なんどもなんども削り混んでいきます。
寸法があったところでロー付け(溶接)してできあがりとなります。
気に入っていただけるとおもいますよ、Fさん。

エアロフレームの思い出。
アマンダスポーツで修行させて頂いているとき、
このエアロブームがあり、フレーム材料メーカーがこぞってエアロ形状のフレーム材料をリリースしてきました。
エアロ形状というと、いわゆる飛行機の翼の翼断面形状となるのですが。
メーカーは飛行機の翼とおなじように、丸まった方を先頭、後ろに行くに従ってとがっていくように各部材をつくりました。
フレームのヘッドチューブもこのように指定されていました。
ところが、千葉師匠は、その考え方は空気抵抗の原理に反すると憤ってました。
そこで、アマンダで製作するエアロフレームのヘッドチューブは、翼断面のとがった方が前を向いていました。
たしか、アドバイザーをしてもらっているクマさんこと藤下さんから、
オーダーをうけたエアロピストもそうなっていた記憶があります。
藤下さんが、「これ逆じゃないすっか」
と千葉師匠に聞いて、
これは間違えじゃないよ、と諭されていたような思い出が・・・・・・・・。