職人マツナガ通信

11月29日

ふりだしに戻る。
Kさんのご希望のハンドリングを実現させるために、
まずステムの角度を-17度のもに決定しました。
-8度位のものにくらべてふらつきがなくなるようです。
この角度で上下10mmくらいは寸法が変わってしまうので重要です。
ハンドルの切れは、ヘッドアングル、オフセット、トレール、フロントセンターの相関関係によるので、
現在使用のバイクの数字をもとに、あれこれ計算をしていきます。
スタートを現在しようバイクにして、計算をしていくと、
どうも塩梅がいい数字がでてきません。
いろんなパターンをつくりりますが、しっくりこない。
身長も176cmあるので、設計はそれほどむずかしい事はないはずなのですが。
こんな時は、一休み、アタマ転換をさせます。
コーヒーをいれて、チョコレートをひとかけら。
そうして、もう一度パソコンに向かいます。
一旦現在使用バイクの数字から離れて、ふりだしに戻り、
真っ新の状態から、身体の寸法をもとに数字をいれていきます。
今度はいい感じにまとまってきましたね。
オフセット、トレール、フロントセンター、ヘッドアングル、
各数字を頭に入れて乗っているところをイメージしてみます。
ある程度直進安定性がよく、ハンドルを切り出したら速い、
ボクのアタマの中では合致しました。
これで基本設計はOKです。
あとは、スローピング度合いです。
ご希望のややスローピングというフォルムですと、
サドル直下までシートチューブのびる延長部分が短くなり、あまり今風なフォルムになりません。
そこで、ご相談のメールをいれたら、
早速夕方ご来店いただき参考人になるフレームをもとにスローピング度合いを決めました。
この辺りはご近所である地の利ですね。
寸法はこれで決まりです。