職人マツナガ通信

12月25日

オドロキ。
訳あってカンパのメカに、
シマノスロケット、それも32Tをセットするご依頼を受けました。
同じ11スピード同士であれば同調はしてくれますが、
32Tの歯とリアディレラーのプリー刃先の干渉はどうしても避けられない。
少しでも刃先間隔をあけたいので、
リアエンドの側に変速機を後ろに持ち上げる加工をしましょうということで、
オーナーとのお話はまとまりました。
さて、作業と蓋をあけてみると(リアディレラーをはずしてみると)、
なんとリアディレラーを止める爪のところに穴があいているではないですが。
さらによくみていくとそこには3mmのネジが切ってある。
おどろきもものきさんしょのき!
まさに渡りに船。
このネジ穴にあうようにネジを加工してとりつけることで、
リアディレラーを後ろに引っ張ることができました。
こんなネジ穴は、自転車屋生活三十四年、はじめてみました。
また今回こういう風に加工できないものか、と考えていたアイデアでもありました。
結果オーライでしたが、
しかし、何のためにあけてあったのだろうか。
思うに、プロ選手でもコースによってはキャパシティ越えのギャを使わざる得ない時もある。
そんな時のため用なんでしょうか。
このイレギュラーの組み合わせは作業は、
何があってもオーナーの自己責任といことで了承をえてやっています。
よいこのみなさんは絶対まねをしなようにしてください。

はなやいだクリスマスも終わり、次はお正月ですね。