職人マツナガ通信

1月26日

エクセレント!。
ブルベ参加に向けて着々トレーニングをすすめるTさんからバラ組ホィールの御注文を頂きました。
目的はもちろんブルベ。
ロングライドなので道中のアクシデントでスポークが一本切れたくらいでは、
あまり振れずなんとかゴールできるもの、というご要望。
完組ホィールも検討されたのですが、最終的にはバラ組ホィールに決定。
たしかに、最近のスポーク本数の少ないホィールも回転体としては優秀なのですが、
アクシデントがあったときには、スポーク本数が少ない分、自分ではちょっと手に負えないかもしれませんね。
バラ組ホィールであれば、なんとか自分でまわるくらいには直せる場合もありますから。

リムは、最初はマヴィックのオープンプロCDだったのですが、
バージョンアップをさせて、アンブロッシオエクルセライトSSCに。
このリム、表面に細かい粒子をあてることで表面を硬化させるショットピーニング加工が施されています。
なのでリム単体としてもかなり頑健なので、少々のトラブルでもまわってくれるはずです。
逆に、体重の軽い女性などには強すぎてしまうと思います。
ハブは最新のデュラエース。
スポークは、質実剛健なステンレスのプレーンスポークで丈夫さ一番の仕様にしました。

これを、32ホールの6本組で組み上げます。
体重65kgのTさんならこれで十分でしょう。
体型が変われば、ホール数、組か方もかえていきます。
いつものように自作0.01mmのダイヤルゲージメータ付き振れ取り台で、
張力、振れをとっていきます。
もちろん、これも自作のホィール踏み台で何度も何度も踏んで強いホィールに仕上げます。
ホィールをバラから組み合えるのは、やっかいで時間のかかる仕事ですが、
フレームの性能を引き出してくれる重要な役割をになうホィール、
やりがいのある仕事です。