職人マツナガ通信

3月30日

ヨーロッパでふんどしはつくれるか。
昨日ヨネックスのメイドインジャパンロードレーサーの事を書きましたが、
自分がスポーツサイクリングを始めた四十年前くらいは、
日本製産のロードレーサーをヨーロッパの人からみると
レースのない日本で国でロードレーサーがつくれるのか、という風潮でした。
おそらく、ヨーロッパブランドの相撲のまわしがあったとしたら、
相撲のない国で、いいまわしがつくれるのか、と日本人が疑問を頂くの同じかとおもいます。
ただし、当時の日本製産のロードレーサーがヨーロッパ産に比べて劣っていたとは思えません。
何が違うかというと、
作ったものをすぐに試せる土壌が近くにあるかないかということだとおもいます。
自分がフレーム製作の仕事をはじめて、アメリカやイタリアの工房をみてまわった経験から、
日本人のものくつりのアプローチは間違っていないというか、すばらしいと思いました。

ただし、悲しいかな、できたものを評価してもらえる高いレベルの土壌が日本には少なすぎます。
あれだけ技術的にすぐれたホンダも、
F1に参戦をしていくことで、もっと勉強すべきことがみえてくるようです。
パーツでは世界を席巻しているシマノさんがあるのに、
フレームメーカーでは、まだツールをはしったジャパンブランドはありません。
むかし、ミズノさんがスポーツサイクル界に参入してきたときに、期待したのですがダメでした。
この辺りは是非、大きい資本のあるところにチャレンジしてほしいところです。
今ても日本のものつくりはすばらしいと思いますので。