職人マツナガ通信

5月24日

B級グルメ。
デローザのスーパーキングをシマノDi2でくみ上げるお仕事です。
折角の電動、バッテリーを内蔵したいというご希望。
でもって、また考えました。
いつものようにピラーの裏側に取り付けようとしましたが、
専用のピラーは、内側に強度を出すために中子がはいっており、
バッテリーを入れられるスペースがありません。
さて、さて、どうしたものか。
押してもダメならひいてみな、
的な思考方法で、バッテリーをあれこれいじってみます。
自分の場合、現物を実際に手にとって考えないと、アイデアが浮かびにくいんです。
スーパーキングは、シートチューブが下に向かって細くなっていきます。
そこで、もともと、筒状のバッテリーそのものが収まるかどうか、
バッテリーに糸をつけてシートチューブ内側に落としてみました。
すると、かなり下側まで沈めることが発覚。
シートピラーの下端と干渉しないことを確認。
あとは、どうやってシートチューブの中で止めるか、です。
バッテリーに布の巻物でもして押し込むか。
やれないことはないと思いますが、スマートじゃないですよね。
バッテリーを外側からあてがい、どれくらいの位置関係かをみていたら、ひらめきました。
ボトルケージ台座の裏側までバッテリーが入り込むので、
ボトルケージを取り付けるねじを利用して、
バッテリーをシートチューブ内壁に押しつければ、がたつかなくなる。
この作業でミソになるのは、ねじの長さですね。
長すぎれば、バッテリーを壊してしまいますし、短ければおさえられません。
また、同時にボトルケージも止めなければなりません。
バッテリーに滑り止めに、タイヤチューブの切れ端をまいて、
フレームに沈めて、ボトルケージの穴からデプスメーターいれて精確にバッテリーまでの距離を測ります。
それに、ボトルケージの厚みをたして、必要長さをだします。
で、とめてみるとバッチリ、おみごと。
後は、バッテリーを引き出すことを考えて、
バッテリーとゴムの塊を糸でつなぎ、
ゴムの塊をピラー内側に押し込んでできあがり、
この糸を引っ張りあげればバッテリーは取り出すことができます。
まさに、B級グルメ的アイデア。