職人マツナガ通信

8月28日

5万キロ。
ご近所Sさんの通勤バイクのレストアです。
2007年にお買い上げ頂いているもので、
すでに地球一周分プラス1万キロは走破しています。
Sさんがはじてめてご来店したときのことはよく覚えています。
寒い冬の暗くなってしまった夕方に、
登山の帰りと思えるようなザックを背負ってお店に入ってこられました。
真冬だというのに汗をかいて入ってこられた記憶があります。
(これが印象的で覚えていると思います、今読んでいる本によるとこういうのをエピソード記憶というらしいです)
既に購入されたい車種をご自身で決められており、
初めてなのでまずはこれでいいです、これが乗りこなせたら次を考えます、とはっきり、きっぱり。
ボクのアドバイスの入る余地はなかったので、そのバイクでよいか少し不安でしたが。

その後、その選択に間違いはなく、そのお言葉通り、
今では、プロジェクトMにボーラをはきペダリングモニターでサイクリングを楽しまれています。
Sさんは、プロジェクトMも通勤バイクも乗り込む量が多いので、
頻繁にメンテナンスに出してくれます。
多分、この通勤バイクもメンテにかかっている費用はすでに、バイクの購入額をゆうに超えていると思います。
自転車は使えば使うほどメンテナンスが必要になってくるもの。
自分が販売したバイクを、こうやってメンテナンスにだして頂きながら、
大事に長く乗ってもられるのは、とてもうれしいことです。
SBTMでは、バイクの状態をおえるように、
メンテナンスの内容を病院のカルテのようにデータでとっています。
前回はBBを交換したから、今回の使用距離ならBBは交換必要ないですね、というような判断をするために。
なので、ベストは販売からそのバイクを継続してみていくことです。
そうしてできれば、同じ人がみていく。
なので、SBTMでは基本的に最初にくみ上げた担当者がずっとそのバイクを担当するようにしています。
こういうことを考えていくと、
インターネットでの自転車の販売は馴染まないですよね。