職人マツナガ通信

9月7日

FさんのプロジェクトM製作です。
図面と材料選びがおわったので、実作業にはいります。
まずはヘッドチューブつくりから。
これはディスブレーキ仕様になってから、最初の作業になりました。
ディスクブレーキ仕様のカーボンフォークは、フォークの下玉押し系がいわゆるオーバーサイズよりさらに太くなってしまったのです。
今までは、ヘッド小物の上ワン、下ワンともに、オーバーサイズ 1・1/8というサイズで共通だったのですが。
ディスクブレーキ仕様のフォークは、下ワンが、1・1/4という大口径のもにしか世の中になくなってしまった。
最近はさらに太い 1・1/2というものまででてきました。
ここまで太くする理由が、ボクにはよくわからないです。
とにかく、このサイズに合わせて作るしかないのです。
そこで、ヘッドチューブも、上ワンは1・1/8サイズ、下ワンは1・1/4のサイズのヘッド小物に合わせて作ります。
材料メーカーによっては、長さを決めて、そのまま使えるヘッドチューブを用意してくれているところもあるようですが。
ボクの作るものは、完全オーダーメイドなので、ヘッドチューブ長さも当然まちまち。
それに近い長さのをつかって作るということができません。
なので、苦肉策でこれから作業をする仕様を考えました。
1・1/8のサイズにあわせてまずチューブを切削してつくり。
そこに1・1/4サイズのヘッド小物が圧入できる笠をとりつけるのです。
この構造であれば、どんな長さのヘッドチューブにも対応可能です。
まずは、1・1/4用のヘッドーチューブ材と笠になる部分のチューブを用意します。
そうして、旋盤で1・1/4用に外径をそぎ落として、肉厚1㎜にします。
お次は、笠の部分です。
最初にテーパーになる部分を旋盤で削ぎとします。
それができたら必要長さにカットをします。
この日本のチューブができあがったら、このチューブをロー付け(溶接)してつなぎ合わせます。