職人マツナガ通信

11月2日

FさんのプロジェクトM、組み立てです。
ケーブル、ホース類の内蔵作業が終わったら、
フォーク、ハンドル、サドルをとりつけて、ポジショニングの確認です。
サドル高-ハンドル落差の距離が設計通りになっているか。
OKですね、バッチリでてます。
お次は、ディスブレーキのブリーディング(オイル圧入)です。
ホースをカットして、ブレーキレバー、キャリパーに取り付けます。
ハンドル、ステムも塗装をしてあるので、
ブリーディング時、タンク内のエアー抜きのためにレバーの角度を変えるのに、
ハンドルをステムクランプ部で上げ下げできません。
ハンドルクランプ部の塗装がはげてしまいます。
はて、どうやるか、考える、考える。
フレーム本体とハンドルを分離して、やれる方法を何とか考える。
フロントはいつも通り、無事に終了。
リアにとりかかる。
オイルをキャリパー側から、注射器で圧入していく。
レバー側にとりつけたじょうごにオイルがでてきてたまっていく。
っと、ここまではいつも通り。
キャリパー側の注射器を外して、オイル受けをとりつけて、
キャリパーのニップルをひらくと、オイルがレバー側から逆流してきてキャリパー側から出てきます。
しかし、今回はニップルをひらいてもオイルが逆流してこない?
逆流しないとキャリパー側のエアー抜きができない。
いろいろなやり方でやってみるが、やっぱりでてこない。
ん~、困った。
組み付けているレバーとキャリパーはすでにお使いのもの、もしかしたら壊れているのか。
どうにもならないので、シマノさんのサービスに電話で相談。
いろいろな状況を相談してみるが、とりあえずやれることはレバーのハンドルへの締め付けトルクを緩めることに。
ここのトルク、シマノさんのマニュアルだと6~8Nm。
ハンドルがカーボンなので、今回は5Nmでしめて、レバーが動かないのを確認してある。
とりあえず、これしかやることはない、ということなので、レバーの取り付けねじを少し緩めてみる。
っと、明らかにレバーの動き方が変わった。
これはいけるかも、っとブリーディングをやってみると、見事できた。
ん~、以前にケーブル引きのレバーで同じように、
このねじを締めすぎて、変速不良をおこしたことがありましたが。
オイルレバーでも同じような症状がでるのですね。
こんなことはマニュアルには一切書いていないです。
何事も経験・・・・・・。
いつもの何倍もの時間がかかりました。