職人マツナガ通信

9月30日

千葉のOさんのプロジェクトM、ラグチューブ作りです!
図面に従って製作開始です。
まずは、カーボンチューブが収まるべく、クロモリのラグチューブの準備です。
元管をだします。
こちらもカイセイ8630材ニッケルクロームモリブデン鋼を使った高級チューブです。
旋盤による、肉厚と長さのカットです。
ラグの肉厚ですが、Oさんの体型とブルべ用ということで、
0.7㎜厚に旋盤で削り落とします。
旋盤でそぎ落とせたら、それぞれのパート、ダウンチューブ用やBB用、トップチューブ用などに、
接着に必要十分な長さにカットします。
長さも、応力のかかり方により、バラバラです。
長さの決め方は、ロー付け(溶接)に必要な強度を確認して、
その数字を接着の強度にあわせて計算をします。
ボクは臆病なので、かなりオーバースペック気味のながさにしてあります。
そのせいか、製作をはじめてもう何十年になりますが、
通常使用でのチューブがラグから抜けてしまったという剥離は、一件もありません。
ラグ用チューブがカットできたら、お次はヘッドチューブです。
こちらも肉厚の調整をして、0.9㎜厚に仕上げます。
そうして、長さを図面の長さにカットして出来上がりです。
これだけをみたら、何をつくっているのか、さっぱりわかりませんよね。
これが、だんだん自転車になっていくんです。
フシギですね~。