職人マツナガ通信

12月16日

ちょっと前に、福島コ~ジくんか
ら、
来シーズンの為のフレームの注文
をもらった。
今回はしおらしく、ちゃんとお金
をだして買いたいと。
彼も稼げないとはいえ、
ちゃんとプロ登録されている、
プロフェッショナルロードレー
サーである。
何でも、今シーズンつかったボク
のつくったフレームが、
すごくカラダに馴染んでよかった
らしい。
他にも、のれるものはあるらしい
が、
一分一秒も無駄にできない崖っぷ
ち(来年は30才だとか)、
正念場の来シーズンを、
自分の納得した道具で勝負したい
とのこと。
言動、行動、いつも怪しい動きを
している彼だが、
今回のこの考えは、プロとして至
極当たり前で、
大いに共鳴できます。
プロとして結果を出すために、
自分にとって必要な道具を選び、
それをどんな方法でも手に入れ
る。
これも選手としてセンスの一つだ
と思います。
ボクが今までみてこれた、
強い選手はみんな道具に敏感でし
た。
この敏感というのは、
ブランド志向的なことではなく
て、
これを使うと、一秒でも早くなる
というものなら、
なんでも積極的につかってみると
いうことです。
思い浮かぶのはトライアスロンの
パイオニ、中山俊行さん。
当時無敵を誇った日本を代表する
プロトライアスリートです。
彼ぐらいの実力であれば、
ほとんどのものがスポンサードと
いうカタチで提供されるのに、
彼は自分が成績を出すために必要
なものを、
必要なときにつかえるようにと、
やたらにスポンサードをうけず
に、
自費で買っていました。
また、シドニーオリンピックに出
場した細谷はるな選手も、
同じような考えをもった選手でし
た。
まあ、そんな考えを持っていたか
ら、
二人ともボクのつくったフレーム
を乗り続けてくれたのでしょう。
与えられたものを(契約したスポ
ンサーのもの)、
何とか使いこなすのもプロと思い
ますが、
どちらを選ぶかは選手のセンスに
関わってくるのでしょう。
プロなので、要は結果を出せばど
ちらでもいいのですが。

というわけで、
コ~ジくんのプロポーズの答え
を、
自分になりに考えていました。
今日答えを伝えました。
フレーム1本を提供してあげるこ
とにしました。
ただ、これはあげるというのでは
なく、
プロ選手としてちゃんと契約し
て、
ショップにとって、有益になるこ
とをちゃんとやってもらうという
条件でです。
超弱小町工場としては、
決して楽なことではありません
が、
彼の今の実力と心意気をかったと
でもいいましょうか。
(要するにボクの道楽ですね、早
くこちらから乗ってくれというよ
うな選手になってくれることを
祈って)

あ~、でも、これで、
今年のお正月の過ごし方は決まっ
たな~、
また、また、やすみなしかよ~。