職人マツナガ通信

12月17日

今日はめずらしくホィール組のシゴトをしました。
完組ホィールばやりの昨今、
この作業もだいぶやらなくなりました。
今日のオーナーは、
体重が58kg位で使用目的が、
ファーストツーリングという、
どちらかというと剛性よりも乗り心地の重視のホィールです。
リムはマビックのオープンプロでスポークは、
14×15番のステンレスの段付きという構成です。
リムメーカーもリム単体で売るよりも、
完組をうりたいらしく、リムの種類もめっきり少なくなってしまいました。
それでも、リム、スポーク、
そして、組み方、張力でかなり乗り味の違うホィールをくむことが出来ます。
ホィール組って、
一本一本スポークをハブ穴に通して、
ニップルをとりつけ、
そうして仮組の出来たものを、
一本一本張力をあげながら、
縦と横のバランスをとっていくという
すごく原始的なシゴトなのです。
この組か方、当然くむ職人よって、
多少のやり方の違いはあるとおもますが、
これおそらくスポーク張りのホィールが出始めてきた頃(100年前くらい)、
から全然変わっていないんでしょうね。
ボクは、ダイヤルゲージ(1/100mm)付き振れとり台と、
テンションゲージ(スポークの張力測定器)をつかって組んでいきますが、
最後の判断は、自分の手でスポークの張りを確かめて仕上げます。
テンションゲージの数字がその範疇にはいっていても、
その人の顔浮かべながら、手でスポークしごいて、
もうちょっと張ろうとか、少しテンション落とそうとか、
ってやってます。
こういうことやっていると、
いつも思うんですが、、
料理人の人たちは、
味付けをきめるときって、
キッチリ計量器ではかってもの作るんですかね。
その辺の話聞いてみたいです。