職人マツナガ通信

9月16日

フィンランド人のKさん、
高校生の息子さんのバイク修理でお持ち込み。
このバイク2019年の3月にお買い上げ。
男の子の通学バイク、扱いは相当に激しい。
まずはタイヤ、サイドがボロボロに、タイヤ交換が必要。
後輪の振れ、これは振れ取りしないと駄目な状態。
そうして、なんだかガタガタとひどい音がするということ。
ご本に曰く、後輪のハブがだめになったのでは、っと。
ハブのガタを見てみるが、ガタはでていない。
このガタガタ音は、おそらくヘッド小物のゆるみだと思い、
フロントブレーキをかけて、前後にゆすると、ガタガタ。
その場でヘッドのゆるみをとってみる、
が再度同じようにフロントブレーキをかけてゆすってみるとまだガタガタする。
ん?
念のためもう一度ヘッドのガタをとってみるが、もうこれ以上締め付けれれない状態。
ふっと、ダウンチューブに目を落とすと、
ぬぁんと、折れているではないか!
きれいに輪切りになっている。
これをみたKさんも唖然。
息子さんは、何回か転んだとのこと。
トップチューブ、フロントフォークには、特にダメージがないようなので、
昨日、今日の出来事で折れたのではないようです。
おそらく、何度か落車でダメージをうけて、
あとは通常使用の疲労による破断と思われます。
僕もこれとまったく同じような状況を経験しています。
高校生のころ、クロモリロードに乗っていて、
その頃は年間に2万キロくらいは、走っていました。
いつものように練習にでかけていき、
日も暮れかかた頃、信号待ちからスタートしたら、
なにかガクンという衝撃が。
なにかなっと思いましたが、特に気にせずに走り続けました。
なにかちょっと、ボワン、ボワンっという走行感とヘッドのガタが気になり始めました。
帰宅して、さっそくヘッドのガタをとりますが、
何度ヘッド小物をしめても、ガタがとれない。
ヘッド小物がいかれてしまったのかと思い、
ふっとダウンチューブをみると、なんと輪切りに・・・・・。
ラグの先端からきれいに輪切りになっていました。
特に大きな落車などもなかったので、おそらく疲労破断したのでしょう。
チューブは当時はやりはじめていた、トリプルバテットだったと思います。
フレームは、通常使用だとダウンチューブのヘッド側付け根に一番応力が出るといことを、
身をもって体験しました。