職人マツナガ通信

10月15日

ハブダイナモホィール組み立てです。
ハブダイナモ、スポーク、ばらしたリムをよういします。


まずは、ハブにスポーク通しです。
ハブのフランジの内と外と互い違いでスポークをとおしていきます。
左右のフランジに最初のスポーク一本を通すときに、
いつもきめた位置から通さないと、スポークを交差させて綾に組んでいくときに、
左右同じに向きにスポークがそろいません。
互い違いなのだから問題なと思うのですが、ダメなのです。
なぜその位置なのかは、深く考えたことはありません・・・・・。
スポークがハブに通ったら、リムにスポークを通していきます。


ハブのマークの位置、リムのマークの位置をそろれて、
最初の二本をリムに差し込んでいきます。
ディスクブレーキということで、いつも組んでいたリムブレーキバイクと、
スポークの出方が逆になります。
リムブレーキですと進行方向に張力があがる強いスポークをむけるのですが、
ディスクブレーキは逆となります、それだけブレーキング時の力が大きいからでしょう。


仮組ができたら、ダイヤルゲージ付きの振れ取り台で、張力、振れをとっていきます。
この振れ取り台もう三十年は使っています。


もともとは自転車技術研究所というところが、
もっと目のあらいゲージをつけていたものを買って、
自分でマイクロダイヤルゲージが使えるように加工したものです。
この振れ取り台、0.01㎜まで振れを確認できることもいいのですが、
一番いいのはセンターゲージを使わないで振れをとっていけることと思います。
振れ取り台に最初に乗せたときに、ホィールの左右のダイヤルゲージの当たる数字を確認して、
それを足して2で割るとホィールのセンター値がでます。
あとはその数字に向かって、ニップルをしめたり、ゆるめたりしていけがいいので、
センターゲージが不要です。
まずは横振れからとります。


ほぼセンター数値でふれがとれたら、一旦振れ取り台からはずして、
ホィールしごき台にホィールをのせて体重をかけてホィールにのって、
ニップルを回したときにでるスポークねじれをとっていきます。


ホィールにのった時に、パキパキと音が鳴るので、よじれたスポークが戻るのを体感できます。
こうやってねじれをとったらまた振れ取り台にセットして、振れをとり張力をだしていきます。
そうして、また縦、横振れがとれたら、ホィールしごき台にのせて多重をかけてねじれをとります。


この作業を三、四回繰り返しと、しごき台からはずして振れ取り台に乗せたときに振れがでなくなります。
最後に張力ゲージで張力をチェックしてOKなら組上がりです。
これだけ手をかけて組むので、SBTMで組んだホィールはほとんど初期ぶれがでません。